マツダ 新型アクセラスポーツ vs フォルクスワーゲン ゴルフ どっちが買い！？徹底比較(1/3)

安全装備も充実し、実用性の高い2台を比較！

予算を少し奮発して、趣味性の感じられるクルマに乗りたい。ただし車両価格が500万円を超えるようなクルマは辛い。1台だけの所有だから、4名で快適に乗車できる実用性も必要。このようなニーズを持つクルマ好きの読者諸兄にとって、2013年には気になるクルマが2車種登場した。マツダ「アクセラ」とフォルクスワーゲン「ゴルフ」だ。

両車とも基本的には実用指向。アクセラスポーツとゴルフは、日本ではミドルサイズの5ドアハッチバックに属し、4名乗車の可能な室内空間と使い勝手の良い荷室を備える。走行性能にも重点を置いて開発され、運転の楽しさも味わえる。

そしてもうひとつの魅力は、燃費にも配慮されていること。アクセラスポーツにはクリーンディーゼルターボ、アクセラセダンにはハイブリッドが用意され、ゴルフでは1.2リッターと1.4リッターのガソリンターボを選択できる（スポーツモデルのGTIは2リッターターボを搭載）。いずれも十分な動力性能と低燃費の両立を図った。

安全装備の充実も見逃せない。衝突回避の支援を中心に、複数の安全機能を備えている。

取り上げるグレードは、アクセラについては5ドアボディのアクセラスポーツ「XD（クロスディー）」とした。高い動力性能と低燃費を両立させたクリーンディーゼルターボが魅力だ。車両価格は298万2000円に達するが、安全＆快適装備はフルに装着されている。

対するゴルフは299万円のハイライン。スポーツ指向の高いGTIを除けば最上級グレードに位置付けられ、各種の装備も充実している。両車とも車両価格を300万円以下に抑えながら、中身の濃いクルマに仕上げた。

【新型アクセラスポーツ vs ゴルフ エクステリア対決】

まずはボディサイズの比較だが、全長には意外に差があり、アクセラスポーツは4460mmでゴルフは約200mm短い4265mm。ホイールベース（前輪と後輪の間隔）も異なり、アクセラスポーツは2700mm、ゴルフは65mm短い2635mmになる。

一方、全幅はほぼ同じでアクセラスポーツが1795mm、ゴルフは1800mm。クラウンと同等だから、全長の割にワイドだ。全高もほぼ同じで、アクセラスポーツが1470mm、ゴルフは1460mmになる。全長とホイールベースだけはアクセラが大きく上まわった。

外観は見る人の好みで評価が変わるが、フロントマスクは、アクセラがマツダ「アテンザ」などと共通のワイドなフロントグリルを持ち、スポーティー感覚を強めた。ゴルフは約40年におよぶ伝統を受け継ぎ、歴代モデルと同じくシンプルな雰囲気を感じさせる。

ボディサイドのデザインも同様。アクセラはサイドウインドーの下端を後ろに向けて大きく持ち上げ、躍動的に仕上げた。ゴルフは水平基調だが、ボディ後端のピラー（ルーフを支える柱）は、歴代モデルと同様に太くデザインされている。

取りまわし性を左右する視界は、フロント側は両車ともに良好。ボンネットはアクセラが見やすいが、ゴルフも手前は少し視野に入る。側方の視界は同程度。後方は前述のボディ形状の違いによってアクセラが見にくい。もっとも、ゴルフもボディ後端のピラーが太いから、視界が良いとはいえない。購入するなら、ディラー試乗の際に縦列駐車などを行って、取りまわし性を確認すると安心だ。