【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー/マツダ チーフデザイナー 玉谷 聡(1/4)

  • 筆者: 森口 将之
  • カメラマン:オートックワン編集部・マツダ
【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー/マツダ チーフデザイナー 玉谷 聡
【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー マツダ チーフデザイナー 玉谷 聡とインタビュアーの自動車ジャーナリスト 森口 将之さん 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー デザイン検討を行う際に用いる1/1のクレイモデル。 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー  【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー アテンザの1/1クレイモデル 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー アテンザのクレイモデル・フロント正面 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー  新型アテンザ 1/1モデルのリアフェンダー表現 【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 新型アテンザ 1/1クレイモデル フロントフェンダーの表現 画像ギャラリーはこちら

正式デビュー前から話題騒然の「マツダ アテンザ」に込めた想いとは

【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ [19インチタイヤ装着車]

発売前からここまで注目されている国産車は、珍しいのではないだろうか。そのクルマの名は、3代目「マツダ アテンザ」。マツダの新しいデザインテーマ“魂動(こどう)-Soul of Motion”と、独創のテクノロジー「スカイアクティブ」を取り入れ、競合ひしめくDセグメントのセダン/ワゴンに真正面から勝負を挑んだ本気の姿勢が、見た目からも伝わってくる。

誰がこのデザインをまとめたのか。完成までにどんな努力や苦労を経てきたのだろうか。興味は募るばかりだ。そこでマツダの本拠地・広島に足を運び、チーフデザイナーの玉谷 聡氏に話を伺った。

動物たちの質量と重力の作用にときめいていた子供時代

【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 新型アテンザのマツダ チーフデザイナー 玉谷 聡氏

オートックワン(以下AO):玉谷さんはなぜ、カーデザイナーを目指そうと思ったのでしょうか。

マツダ チーフデザイナー 玉谷 聡 氏(以下T):子供の頃から動物が好きで、図鑑を見たり絵を描いたりしていたんですが、他の子供たちとは見方がちょっと違っていて、体の質量や地球の重力などを感じていたんです。ゾウは自分の頭と鼻を揺らしながら歩くんですが、大人のゾウは鼻の動きがゆっくりなのに、子供のゾウは早く動かしているとか。コンドルの写真を見て、その翼の張りを見てこのぐらいの質量があって、このぐらいの力で大気を押さえつけているんだろう・・・なんて妄想したりしていました。

AO:その好奇心がクルマに移っていったということなんですか。

T:幼稚園に通っていた頃、親戚の叔父さんが夜中、ある国産の2シータースポーツカーに乗ってやって来たんです。あまりのカッコよさに、眠気がパッと覚めてしまいました。クルマというのは感動を生むものなんだと思って、それ以来、クルマの形に興味を持つようになったのです。その後のスーパーカーブームのときも、友だちはエンジンのスペックなどに注目していたようですが、私はデザインが気になっていました。

初代からのピリッとした緊張感を継承しつつ、内から放たれる力強さを加える

【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー デザイン検討の際に描かれたデザインスケッチの数々

AO:マツダに入ってからは、初代アテンザのエクステリアデザインのまとめ役も担当したそうですが、3代目を手掛けるにあたって、初代や2代目から受け継いだところ、変えたところはどこなのでしょうか。

T:初代はZoom-Zoomを前面に打ち出していたときで、機敏に走るスタンスやシャープさと、樽型の立体感を両立しようとしました。そこから受け継いだのは、形の緊張感です。ピリッとした感覚を継承しました。一方新しくしたのは、「魂動(こどう)-Soul of Motion」で提唱している、内側から出てくるエネルギーを表現するような造形です。

【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー/「マツダ 靭(SHINARI)」

AO:コンセプトカーの「雄(TAKERI)」と新型アテンザとの関係は。

T:魂動(こどう)デザインの目標となった「靭(SHINARI)」が始まりです。

「雄(TAKERI)」は、そのSHINARIのデザインテーマをCDカー(中級セダンセグメント)として表現し直したもので、新型アテンザはTAKERIのデザインテーマをそのまま量産化したものです。

【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 3代目アテンザのデザインイメージを昇華させたコンセプトカー「雄(TAKERI)」【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー こちらは新型アテンザのエクステリア。コンセプトカー「雄(TAKERI)」との比較も興味深い。

でも実は量産車としてSHINARIよりも早く開発がスタートしていた新型アテンザは、SHINARIのデザインに、少し影響を与えているんです。

もちろんSHINARIのほとんどの部分はSHINARIオリジナルですが、フロントフェイスの基本的な立体の考え方は、新型アテンザから発したものです。それは、ボディを前後に貫く背骨のような軸を通し、グリル中心のエンブレムに背骨が抜けてゆくような芯の通ったフェイスの立体の考え方です。

その後SHINARIでシグネチャーウィングが生み出され、TAKERIや、新型アテンザにフィードバックされました。

【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー/「マツダ 靭(SHINARI)」【DESIGNER’S ROOM】/「“魂動(こどう)-Soul of Motion”」のテーマを元にデザインされた「マツダ 靭(SHINARI)」のキースケッチ【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー 新型アテンザのキースケッチ【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー コンセプトカー「雄(TAKERI)」のリアビュー【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー アテンザのリアビュー
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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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