【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型 アテンザ デザイナーインタビュー/マツダ チーフデザイナー 玉谷 聡(1/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部・マツダ
動物たちの質量と重力の作用にときめいていた子供時代
オートックワン(以下AO):玉谷さんはなぜ、カーデザイナーを目指そうと思ったのでしょうか。
マツダ チーフデザイナー 玉谷 聡 氏(以下T):子供の頃から動物が好きで、図鑑を見たり絵を描いたりしていたんですが、他の子供たちとは見方がちょっと違っていて、体の質量や地球の重力などを感じていたんです。ゾウは自分の頭と鼻を揺らしながら歩くんですが、大人のゾウは鼻の動きがゆっくりなのに、子供のゾウは早く動かしているとか。コンドルの写真を見て、その翼の張りを見てこのぐらいの質量があって、このぐらいの力で大気を押さえつけているんだろう・・・なんて妄想したりしていました。
AO:その好奇心がクルマに移っていったということなんですか。
T:幼稚園に通っていた頃、親戚の叔父さんが夜中、ある国産の2シータースポーツカーに乗ってやって来たんです。あまりのカッコよさに、眠気がパッと覚めてしまいました。クルマというのは感動を生むものなんだと思って、それ以来、クルマの形に興味を持つようになったのです。その後のスーパーカーブームのときも、友だちはエンジンのスペックなどに注目していたようですが、私はデザインが気になっていました。
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