マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】(4/5)

マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】
マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】 画像ギャラリーはこちら

横からのフォルムでクラシックな魅力を表現

マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】

AO:ウインドスクリーンがこれまでより後方に移動していますが。

N:70㎜下げています。さきほど上から見た造形は時代を反映したと説明しましたが、横から見たときには逆にクラシックを表現したかったのです。ただドライビングポジションは早い段階で決まっていたので、ドアの位置は動かせません。現代のクルマはドアのヒンジ部分とウインドフレームの根元を一体として剛性を確保します。つまりウインドスクリーンをずらすとその部分が弱くなってしまうのですが、ここもエンジニアの人たちに頑張ってもらって実現できました。

AO:ソフトトップはルーフ部分にハードボードを内蔵しましたが、これもデザイナー側からの要件なのでしょうか。

N:もともとは空力のためですが、個人的にも高速道路で幌が膨らんでいるのはカッコ悪いと思っていました。そこで初めて、ソフトトップにもデザイナーがタッチすることになりました。ただ絵を描いて渡すだけではエンジニアの人たちが納得してくれないので、こちらでデータをしっかり出して、理由を説明しました。もちろん風のコントロールも計算に入れています。ドアの小さな三角窓は、これがないと巻き込みがひどくなるので、あえて装着しました。

エクステリアとインテリアを分け隔てなくデザイン

マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】

AO:ではインテリアに話を移しましょう。まず目が行くのはドアの上部にボディカラーを回り込ませたところですが、これもクラシックな表現ですか。

N:結果的にはクラシカルな雰囲気も出ていますが、当初の目論みは違っていました。通常、インテリアデザインはエクステリアと別々に進めるのですが、今回はフロントフードやトランクリッドとつなげて考えました。そもそもオープンカーには内と外の区別がないのが当たり前であり、前から後ろへと流れていくラインを連続させたかったので、この部分をボディカラーとしました。連続性を出すために、インパネの両端に小さな三角形のパネルを埋め込むという小技も仕込んでいます。コストを考えたら大変なことですが、なんとか説得しました。

マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】

AO:ロードスターのコンセプトのひとつに「アフォーダブル(手の届きやすい)」がありますが、話を伺っていると、新型はコストを度外視したデザインが目立つような気がするのですが。

N:たしかにヘッドランプをオールLEDとしたり、お金は掛かっています。ただスポーツカーはライフサイクルが長いので、10年後も旧くならない仕立てにしないといけません。しかもLEDなどの新技術は量産効果でコストが下がって一般的な装備になっていくでしょう。だからこそ進取の精神が大切なのです。そういう考え方を貫ける部分は、他の乗用車より恵まれているかもしれません。10年に一度しかモデルチェンジしないので、開発チームは部活っぽい雰囲気ですが、それを含めて許してくれるマツダという会社には誇りを持っています。

スポーツカーらしい演出など、もともと必要なかった

マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】

AO:インパネはアクセラやデミオの延長線上にあるという感じを受けたのですが。

N:そのあたりはイメージを共通させています。操縦のための空間と横方向への広がりの組み合わせです。そもそもロードスターのインパネはコックピットっぽくありませんでした。シートが低くセンタートンネルが高いので、囲まれ感を無理に演出する必要がないのです。そのうえでデミオで導入した運転席左右のルーバーの面を揃えたり、ブラッシュアップを図っていきました。

AO:シートも良い意味で肩ひじ張らない、スッキリした形をしていますね。

N:シートについては芯を通すという考えから、横方向のラインは入れないようにしました。ショルダー部分のサポートを盛り上げなかったのは、ソフトトップの開け閉めなどの支障にならないようにという機能的な理由もありますが、台形フォルムのボディで上がゴツく盛り上がっているのは妙だと思ったからです。オープンカーのインテリアは外から見えるものでありスタイリングの一部なので、美しさにこだわりたかったのです。

[スポーツカーデザインの素晴らしさ・・・次ページへ続く]

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

マツダ ロードスターの最新自動車ニュース/記事

マツダのカタログ情報 マツダ ロードスターのカタログ情報 マツダの中古車検索 マツダ ロードスターの中古車検索 マツダの記事一覧 マツダ ロードスターの記事一覧 マツダのニュース一覧 マツダ ロードスターのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる