マツダ CX-5 試乗レポート/松下宏(2/3)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:マツダ株式会社/オートックワン編集部
自然な加速フィールと軽快な走りが印象的なCX-5
CX-5は、プラットホームから全面的に新しくなった。フルSKYACTIVのエンジンは排気管を4-2-1と順に集約していくことで排気の抜けを良くすることが効率に繋がっている。
デミオやアクセラなどはマイナーチェンジだったため、これが採用できなかったが、今回のCX-5ではそのためのプラットホームを開発することで、4-2-1の排気系をしっかり採用したのだ。
最初に試乗したのはガソリンエンジン搭載車で、2リッターのSKYACTIVはアクセラに搭載されたものと基本的に共通だが、排気系が変更されたことなどによってさらに高い圧縮比を採用し、効率を高めている。フランクフルトで発表されたデータを見ても、動力性能の数値はCX-5用の方が高い。
電子制御6速AT(SKYACTIV-DRIVE)と組み合わされたFF車に乗って走り出す。
CX-5を停車させると、すぐにi-stopが働いてエンジンが停止する。少し動かしてまた停車しても再びエンジンが停止した。時速数kmにまで速度が上がれば再び停止するようで、これまでのモデルに比べてエンジンが停止しやすくなっている。
6速ATはアクセラと同じもの。ほとんどの領域でロックアップするようにしたことで、アクセルワークに対する反応がとても良い。それでいて妙なギクシャク感を感じさせないのはロックアップクラッチの部分にダンパーを入れてショックを低減させているからだ。
また、CX-5ではアクセルワークに対するリニアな反応にも特徴がある。
日本では“信号グランプリ”での加速が重視されるので、アクセルを踏んだ瞬間に飛び出し感を感じさせるようなクルマが多いが、CX-5はそれを穏やかにして滑らかに加速していく。これによって生まれた余裕を高速域で使うことで、高速での伸びも良くしている。
結果として、低速域から高速域までトータルで自然な加速フィールが得られるのがCX-5の良さだ。CX-5はSUVなので車両重量がやや重いが、重さを感じさせない軽快な走りを示したのが印象的だった。
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