THE NEXTALK ~次の世界へ~ マツダ 執行役員 パワートレイン開発本部長 人見光夫インタビュー(4/5)

THE NEXTALK ~次の世界へ~ マツダ 執行役員 パワートレイン開発本部長 人見光夫インタビュー
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欧州のCO2排出規制が追い風に

研究の成果として、人見光夫の頭の中で高圧縮比と動力性能の確保を両立する技術的見通しが立ったとしても、エンジニアの発想した技術が市販車に用いられるかどうかは、定かではない。

なぜなら、新しい技術の新車採用には、量産エンジンとしての製造のしやすさや追加部品代などのコストとの兼ね合いについてさらなる追求が必要になり、また、工場設備を追加するとなれば新たな投資が必要で、それらを含め、かかるコストと売り上げとのバランスが問題になる。新車の価格競争が激しい中、圧倒的性能と、低価格がうまく噛み合わなければ、新技術を市販車に持ち込むことはできない。

そこを、人見光男は、どう切り抜け、マツダの新車戦略にSKYACTIVを結び付けたのか?

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【人見光夫】ちょうどヨーロッパでCO2の排出規制が厳しくなることが、目前に迫っていたのです。2012年の規制値、120g/kmを実現するのはとても厳しいとの認識が、世界の自動車メーカーにあったはずです。マツダも、規制の話が出始めた頃はマツダ車からのCO2排出がおよそ180g/kmほどであったと記憶しています。

もちろん世の中にある技術を追加追加で積み上げていけば、CO2削減を達成できないことはないでしょう。しかし、それでは技術を積み上げた分のコストが掛かり過ぎ、そのままではビジネスにならない。また、マツダは、「Zoom~Zoom」を標榜していますから、CO2排出量をただ下げるだけでは性能として不十分で、走る楽しさも追求しなければならない。

目指すべきは、燃費を30%以上改善しながら、エンジン性能も上げるという、背反する二つのことの両立です。それができなければ、マツダの意味がない。

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SKYACTIVは、これまで手が付けられてこなかった圧縮比を大きく改善し、エンジン回転の広い領域で駆動力を十分に出せるエンジンにして、しかも効率がいい。また、コストにおいても、効率が一番良い(安価な:筆者注)エンジンになりました。それが証拠に、デミオ13-SKYACTIVの車両価格は、ハイブリッドカーより安く、それでいて燃費は10・15モードでは同じ30km/Lです。

このエンジンを搭載した新型デミオは特殊なグレードの位置づけではなく、標準装備も多くのお客様が使って満足して頂ける内容で充実させています。単なるエコカーなら、マツダがやる意義はありません。アクセルペダルを踏み込む気持ちに躊躇することなく、「走る喜びをこれからも味わい続けてください!」と言えるクルマに仕上がっています。

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御堀 直嗣
筆者御堀 直嗣

1955年東京出身。自動車ジャーナリスト。玉川大学工学部機械工学科卒業。1978年から1981年にかけてFL500、FJ1600へのレース参戦経験を持つ。現在ではウェブサイトや雑誌を中心に自動車関連の記事を寄稿中。特に技術面のわかりやすい解説には定評がある。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。また現在では電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副会長を務める。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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