マツダ 新型デミオディーゼル(MT)を本気(マジ)で購入検討しているライターによる新型デミオ 解説 -前編-/永田恵一(3/3)
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:茂呂幸正
エンジンラインナップは「1.5リッターディーゼルターボ」「1.3リッターガソリン」の2機種
そして、最近のマツダ車で期待のエンジン、トランスミッションです。
エンジンラインナップは1.3リッターガソリンエンジンと、私の本命でもある1.5リッターディーゼルターボエンジンの2つで、歴代設定されてきた1.5リッターガソリンエンジンはラインナップ落ちとなりました。
まず1.3リッターガソリンエンジンから見ていくと、エンジン自体は4気筒のスカイアクティブということで、直噴エンジンであることも含めて現行モデルと同じです。
しかし、圧縮比が「14.0」から最適値となる「12.0」に変更されたほか、最高出力と最大トルクも現行モデルでは燃費を上げるために最高回転数を抑えたこともあって「84ps/11.4kg・m」と1.3リッタークラスとしては低いものだったのが、次期型では6,000rpm以上の高回転域にも対応しているようで飛び抜けた数値ではないにせよ「92ps/12.3kg・m」に向上しています。
1.3リッターガソリンのトランスミッションはATが「CVT」から他のマツダ車と同様の「6速AT」へと変更され、MTは6速MTから派生した軽量コンパクトな新設計の「5速MT」となります。
ディーゼルターボのコンパクトカー離れしたトルクに、豪快な加速を期待!
そしてお待ちかねの「1.5リッターディーゼルターボエンジン」は、従来のディーゼル車に対し低圧縮による排ガスのクリーン化(というよりも現在比較的排気量が小さいディーゼルに必需品となっている高価なNOx触媒を不要とする低コスト化)、エンジン重量の軽量化などの基本的なコンセプトはCX-5、アテンザ、アクセラに搭載されている「2.2リッターディーゼルターボエンジン」と同じです。しかし、1.5リッター化やデミオへの搭載にあたりシングルターボ化、コンパクトな水冷インタークーラーなどが採用されています。
気になるスペックは、最高出力が「105ps」、最大トルクは「6速AT/25.5kg・m」「6速MT/22.4kg・m」となります。ATとMTで最大トルクが違うのはおそらくトランスミッションのトルク許容量が違うためでしょう。
いずれにせよ、105psという最高出力こそ特に目を引くものではありませんが、何しろクルマを力強く引っ張る要素である最大トルクがコンパクトカーだと1.6リッターのスイフトスポーツですら「16.3kg・m」のところ、デミオディーゼルは数値の低い6速MTですら「22.4kg・m」と4割増し近いのですから、コンパクトカー離れした加速を味わわせてくれることは確実でしょう。
個人的には、それ以上にアテンザやアクセラの「ディーゼル+MT」のような太い中低速トルク、アクセルを深く踏んだ時の豪快な加速といった豊かな表情を見せてくれることを期待したいところです。
なお4WDは1.3リッターガソリンエンジン、1.5リッターディーゼルターボエンジンとも6速ATに設定されます。
ここから先の、燃費、グレードや価格の予測などについては、近日公開予定の「後編」にてお伝えしたいと思います。
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