マツダ CX-5の新型と旧型を比較してみた(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
荷室の広さと使い勝手比較
荷室の床は先代型と同様に高い。
SUVでは普通だが、ミニバンやコンパクトカーに比べると荷物を出し入れしにくい。荷室容量は先代型と同等だが、床下の収納設備は10Lから30Lに拡大された。
また、リアゲートの電動開閉機能が用意された。オプション価格は5万4000円だから妥当だ。
進化度数:2点/10点(もう少し頑張りましょう)
乗り心地とノイズ比較
先代型も乗り心地は悪くなかったが、ホイールとタイヤの重さを感じる場面があった。少しバタバタする感覚だが、新型はそこを抑え込んだ。
ただし新型にはGベクタリングコントロールが装着され、路面の状態が少し荒れている場所でも、直進安定性が維持される。そうなるとドライバー自身は修正操舵をほとんど行っていないのに、路面のデコボコが伝わる状況が生まれる。そうなると振動を過大に感じる場合がある。
その一方でカーブを曲がる時に、先代型は横方向のみに動いていた上半身が、わずかな減速が行われることで斜め前方へ動く。体に加わる力が分散され、乗員は体を支えやすい。従って乗り心地は総じて快適になった。
エンジンノイズは、クリーンディーゼルターボについてはかなり抑えられた。ピストン内部にショックアブソーバーの役目を果たすピンを入れて緩衝させるナチュラルサウンドスムーザー、燃焼噴射タイミングを1万分の1秒単位で制御してノック音を減らすナチュラルサウンド周波数コントロールの効果も大きい。
進化度数:7点/10点(大幅に進化した)
安全&快適装備比較
先代型のスマートシティブレーキサポートは赤外線レーザーを使ったが、新型ではカメラ方式のアドバンストスマートシティブレーキサポートになった。歩行者の検知も可能で、緊急自動ブレーキの性能を総合的に高めている。
また車間距離を自動制御できるレーダークルーズコントロールは、先代型は時速30km以下では解除されたが、新型では停車状態まで追従する。パーキングブレーキは以前から電動で、停車状態を維持できる。
アダプティブLEDヘッドライトは、対向車や先行車がいる時に、LEDの一部を消灯して相手車両の眩惑を抑える。先代型はLEDを4ブロックに分けていたが、新型は12ブロックに細分化して、制御が先代型以上に綿密になった。
進化度数:8点/10点(大幅に進化した)
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