マツダがロータリーエンジンを2019年に復活決定!まずはRE×電動化から(1/2)

究極のエンジンSKYACTIV-Xを初体験した後に

マツダがロータリーエンジンに続き、世界で唯一量産化に目処がたった次世代エンジン『SKYACTIV-X』が凄いのは、十分に分かった。

では、2015年の東京モーターショーで発表された次世代ロータリーエンジン『SKYACTIV-R』はどうなってしまうのか?

読者諸兄が気になっている疑問について、ドイツのマツダ開発拠点で探ってみた。

>>2019年に復活する電動化REの写真をみる(画像43枚)

筆者は9月上旬、独フランクフルト郊外のマツダ・モーター・ヨーロッパ(MME)の研究開発拠点にいた。マツダ社内では、R&D(リサーチ・アンド・デベロップメント)の意味からMREとも呼ばれる場所だ。

すでに、日本を含む世界各国メディアが伝えたように、マツダのグローバル次世代技術フォーラムが開催され、次世代エンジン『SKYACITV-X』を搭載した実験車両の公道試乗が行われた。

外観を現行アクセラに仮装した、艶消しブラックカラーの実験車両。マニュアルトランスミッションとオートマチックトランスミッションを、一般公道とアウトバーンでそれぞれ1時間試乗した。

ランチタイムの後、プログラムの進行表に「One to One」と書かれた時間がある。これは、同フォーラムに参加したジャーナリスト一人ひとりが、マツダの技術系役員と1対1で意見交換する場だった。

筆者はまず、車両開発本部長の松本浩幸氏と30分間、じっくりと話した。『SKYACITV-X』を搭載した第二世代SKYACITVボディ&シャーシの試乗の感想を述べた上で、開発における各種の定量化について聞いた。

世界中がクルマ電動化への流れの中で”ロータリーエンジン復活”を確定

次に、マツダ社外内で“ミスターエンジン”と呼ばれる、常務執行役員・シニア技術開発フェローの人見光夫氏と30分間過ごした。主題はもちろん、SKYACITV-Xだ。

高対応エアサプライについて、またシリンダー毎に装着された圧力センサーによる理想的な気筒内の燃焼を検証する方法など、マツダが目指す理想的な燃焼について聞いた。

この他、気になったのは電動化についてだ。

今回試乗した『SKYACITV-X』は、排気量2.0リッターの直列4気筒のマイルドハイブリッド車だったからだ。プレゼン会場に展示された実機には、駆動用のモーターの姿が確認できた。これについて人見氏は、SKYACITV-Xは電動化(マイルドハイブリッド化)して量産されることを示唆した。

なお、『SKYACITV-G』のすべてが『SKYACITV-X』に移行するのではなく、『SKYACITV-G』は今後も改良が進み、仕向け地別で『G』と『X』を使い分けるという。

さらに、2017年8月8日の技術領域の長期ビジョン説明会に続き、今回も定時された次世代技術の市場導入ロードマップの中で、もうひとつ気になる電動化がある。

2019年導入されるバッテリーEVでの、「with or without(装着または未装着) レンジエクステンダー」という表現だ。

レンジエクステンダーといえば、2012年にマツダがデミオEV対応として、「RE(ロータリーエンジン)レンジエクステンダー」を公開している。排気量330ccのロータリーエンジンを真横に寝かせた状態で回転させることで、車体後部の狭いスペースにユニットごとすっぽりと収まっていた。

人見氏は、2019年導入予定の「バッテリーEV with レンジエクステンダー」とは、この「REレンジエクステンダー」であると言及した。

ただし、残念ながらロータリーエンジン単体での『SKYACITV-R』の可能性については、今回の意見交換の中で話を引き出す機会がなかった(ということに、しておきたい)。

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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