【試乗】マツダ 新型 アクセラスポーツ XD[クリーンディーゼル] 試乗レポート／国沢光宏(2/2)

ディーゼル特有の騒音や振動もほぼ気にならないレベル

マツダ アクセラスポーツ XDに搭載されているクリーンディーゼルエンジンには、振動を防止するためのバランサーが組み込まれている。常用回転数は4千回転くらいまでと低いため、ほぼカンペキに振動を押さえ込めてしまう。アクセラの新世代スカイアクティブG(ガソリンエンジン)より滑らかに回るほど。騒音も車内に居れば全く気にならない。

まるで4リッターガソリンエンジンのようなパワー感

前述の通りアクセラスポーツ XDに搭載されている2.2リッターのディーゼルは175馬力/42.8kgmというスペックを持つ。2リッターガソリンの155馬力/20kgmと比べてみればその差は明らか。大雑把なイメージで言えば、普通にアクセル踏んだ時のパワー感だと「おおよそガソリンエンジンの2倍」である。

アクセル全開で高回転まで引っ張った時の絶対的な出力は2.5リッター級のガソリンエンジンに届かないものの、そんな乗り方などしないだろう。街中や高速道路を普通に走って居るときのパワー感は、4.2リッターの大排気量ガソリンエンジンのような雰囲気だ。ウソだと思うのならぜひディーラーに行って試して頂きたい。

クルマ好きには6速マニュアル車がオススメ

クルマ好きなら6速マニュアルトランスミッションをすすめておく。トルクがあるためクラッチミート簡単。少し慣れればアクセル踏まないで発進出来るほど。また坂道発進時に後退しないような装置も付いており、気難しさ皆無である。不慣れなドライバーにだって運転出来ます。マニュアルシフトのイメージが変わると思う。

しかも6速ATの燃費より10％くらい良い。街中で軽く15km/Lくらい走るし、流れの良い道を流すと20km/Lを超えてしまう。ディーゼルエンジンの美味しいエンジンフィールだってフルに味わえるという寸法。アクセラディーゼルのマニュアル車を運転していると、久々に「クルマって楽しい」と感じてもらえるハズ。

300万円を超えるが、燃料コスト差や装備の充実を考えれば高くない

アクセラのディーゼルは306万7200円と安くない。けれどBOSEの９スピーカーオーディオからナビ、レーダークルーズコントロール(MRCC)、自動ブレーキ(スマート・シティ・ブレーキ・サポート[SCBS])、スウェードの専用シート(シートヒーター付)、電動スライドガラスサンルーフなどフル装備。2リッターガソリン車と装備内容を横並びにすると40万円差くらいになる。70万円は燃料コストでカバー出来ることを考えれば、案外リーズナブルだと思う。

[レポート：国沢光宏／Photo：和田清志]

マツダ アクセラスポーツ XD[クリーンディーゼルモデル] 主要諸元

全長x全幅x全高：4460x1795x1470mm／ホイールベース：2700mm／駆動方式：前輪駆動(FF)／車両重量：1430kg《※6速AT：1450kg》／乗車定員：5名／エンジン種類：直4 DOHC 16V 直噴 ディーゼルターボエンジン[SKYACTIV-D]／総排気量：2188cc／最高出力：175ps(129kW)/4500rpm／最大トルク：42.8kgf･m(420N･m)/2000rpm／トランスミッション：6速MT[SKYACTIV-MT]《※アクティブマチック6速AT[SKYACTIV-AT]》／燃料消費率：21.4km/L[JC08モード燃費]《※6速AT：19.6km/L》／メーカー希望小売価格：3,067,200円[消費税8%込]