[試乗]デビューから丸4年、まだまだ進化が止まらないマツダ 新型 アテンザ(2/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:島村栄二・MAZDA
新型アテンザ注目の技術「G-ベクタリングコントロール」(GVC)
現行アテンザは、2012年にマツダの最上級車種として発売され、2014年には内外装、エンジン、サスペンション、安全装備まで、CX-5と併せて大幅な改良を行っている。そして2年後の2016年8月末、さらなる改良を受けることになった。
改良の項目は、2016年7月に変更されたアクセラに近い。前述の技術の水平的な採用が行われた。最も注目される技術は「G-ベクタリングコントロール」(GVC)だろう。
「あれ、良いクルマだなあ」と思わせる技術
GVCの制御は、減速時で0.01~0.02G程度。交差点の手前で緩く減速する時の10%くらいだから、加減速を積極的に行う時は効果が乏しい(フットブレーキ使用時は作動しない)。そのために体感もしにくいが、走り慣れた路面の良くない場所を一定の速度で走行すれば、車両が滑らかに直進することが分かると思う。
また「何となく良いクルマ」と感じさせる効果も大きい。GVCが幅広いマツダ車に採用されれば、ブランド構築にも良い影響を与える。
GVCには切り替えスイッチはないが、これは正しい判断だ。GVCには欠点がないからキャンセルの必要も生じない。むしろスイッチを付けると「ドライバーに違いを認識させよう」という考え方になり、制御が違和感を伴う極端な方向に向かう心配がある。
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