マセラティ グランカブリオ 試乗レポート(1/2)

マセラティ グランカブリオ 試乗レポート
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マセラティ初のオープン4シーター!

マセラティの経営は、4ドアの「クアトロポルテ」と2ドアクーペの「グランツーリズモ」のヒットによってかなり好転した。

そうなると、次々に新しい企画を実行に移すのがイタリア企業である。サーキットではワークスチームを送り込み、次期モデルの開発も進行を早めている。

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そんなマセラティのニューモデルが「グランカブリオ」だ。

マセラティ グランカブリオは、クーペのグランツーリズモをベースにボディをオープン化したモデルだが、これまでのイタリア車のようにクーペのルーフを切り取っただけ、というクルマではなかった。

「これが本当にイタリア車のオープンカー?」と目を疑ってしまうほど、しっかりとしたつくりのオープン4シーターカーへと仕上がっていたのだ。

しかも4シーターカーのコンセプトは、リアシートが「+2」ではなく、本当に使えるリアシートを持つクルマということ。

グランカブリオのスペックを調べてみると、ホイールベースは2,940mmと長い。

どの位の長さかというと、国産車だとクラウン・マジェスタやレクサスLS460に近い値だ。これだけ長いホイールベースなのだから、リアシートが広いのも当然だ。

完全に4人乗りなのだ。

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長いボディをオープン化するにあたり、マセラティはかなり本気で剛性アップを施した。

モノコックは新しくされ、重量比を最適化するためにボンネットとバンパー・クロスメンバーはアルミニウム、トランクはシート形成化合物(SMC)を採用、エンジンフロアもアルミベースにした。

その結果、重量配分はオープン時でフロント48対リア52、クローズ時では49対51という配分を達成した。パワーユニットはV8・4.7リッターDOHCで440馬力、50kgmという性能。

ミッションは6速パドルシフト付ATを組み合わせた。ソフトトップは3層だが、5本のスチールアルミニウムスポークで構成され、重量も65kgと軽量になっている。

このルーフは時速30km/h以下であれば、走行中でも開閉できる。閉じるときも走行中に操作できるのは便利といえる。もちろんホロを閉じているときでも、リアシートの居住性はかなり快適だ。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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