レクサス 新型ES 海外試乗|日本にも導入予定! LEXUSが志す走りの質を具現化させた最新高級セダン(1/2)

  • 筆者: 山本 シンヤ
  • カメラマン:レクサスインターナショナル

「Are you WINDOM?」 往年の“ウィンダム”が久しぶりの国内復活

1989年にトヨタが新たに立ちあげた高級車ブランド「レクサス」。多くの人はLS(=初代セルシオ)の印象が強いが、この時もう一台のレクサスが発表。それが「ES」だった。

初代モデルは成功作とは言えなかったが、スタイリッシュに生まれ変わった2代目以降人気が高まり、レクサスの販売台数をけん引するエース的存在へと成長を遂げた。ちなみに2/3/4代目は日本では「ウィンダム」の名で導入され、“Are you WINDOM?”のキャッチコピーと共に放映されたTV-CMは、おじさん世代には懐かしいエピソードだ。

そんなESが7代目にフルモデルチェンジされた。メインマーケットは北米/中国なのは変わらないものの、最大のポイントは“ES”として初めて日本市場に導入されることだろう。更に欧州にも導入されることも発表されている。つまり、世界戦略モデルとしての道も歩み始めたと言うわけだ。

すでに今年4月の北京モーターショーで世界初公開、すでに桃田健史さんが車両解説を行なっているが、今回アメリカ・テネシー州ナッシュビルで開催された国際試乗会で試乗を行なってきたので報告したいと思う。

>>国内初導入、クラウンサイズのセダン、レクサス ESのすべてを画像で見る

内外装デザインは歴代モデル随一のスタイリッシュさ

「小さなLS」を思わせる、低重心かつワイド&ローなプロポーション

レクサス ESのエクステリアは、歴代モデルを振り返るとどこか「高級版カムリ」が拭えない印象があったが、新型は「小さなLS」を思わせる低重心かつワイド&ローのスタイリッシュなプロポーションへと変貌。ちなみに全長4975×全幅1865×全高1445mmと先代LS(標準車)に迫るサイズだ。

インテリアはレクサスおなじみの水平基調のインパネを採用。コンパクトなメーター周りやメーターフード左右のダイヤルなどは、LS/LCと共通イメージだが、インパネセンターのデザインはES独自である。FFレイアウトのメリットを活かし、エクステリアデザインから想像できない広々とした室内空間を実現しているのもポイントの一つだろう。

ESシリーズ初、アグレッシブな仕立ての“Fスポーツ”も新設定

ちなみに新型にはES初のスポーティ仕様、“Fスポーツ”も設定する。

エクステリアは専用バンパーや19インチホイール(ノーマルは18インチ)、インテリアは専用メーターやシート、そして加飾パネルには日本刀の仕上げ工程「刃取」をイメージさせるアルミパネルの採用など、エレガント路線の標準車に対し、かなりアグレッシブなイメージに仕上がっている。

最新プラットフォームとパワートレインに独自の設計思想も追加

日本向けESは2.5リッターハイブリッドのみを設定

パワートレインは、日本向けには直4-2.5リッターのダイナミックフォースエンジン+モーターのハイブリッドのみだ。

プラットフォームは高剛性と低重心化を目指したFFミドルクラス用「GA-K」をベースとするが、専用のボディ構造やレーザースクリューウェルディング、構造用接着剤、軽量化素材の積極的な採用など、ES専用設計が施された。

サスペンションはES初となるリア・ダブルウィッシュボーンサスの採用やジオメトリーの最適化、新開発となるスイングバルブショックアブソーバー、ラック平行式電動パワーステアリングなどが奢られる。更にFスポーツはパフォーマンスダンパーやリニアソレノイド式AVS+19インチタイヤ&ホイールを用いた専用セットのサスペンションをプラス。どちらのモデルも飛び道具に頼らず、基本に忠実かつ本質を重要視した設計だ。

レクサスらしい走りの“味”にこだわり、静粛性や安全性もさらに進化

最新レクサスの走りのコンセプトは「すっきりと奥深く」だが、もちろんESもシッカリ踏襲している。LS/LCとは駆動方式が異なるものの同じ“味”を備えるために、テスト時にLS/LCの開発チームにも協力してもらったそうだ。

また、歴代ESの伝統である静粛性も今まで以上に徹底してこだわっており、風洞実験による車体形状の検証や吸音材、遮音材の最適配置はもちろん、ノイズリダクションホイール(標準車)や遮音性の高いアコースティックガラスの採用など、LS開発で培った技術をフィードバックしている。

また、安全支援システムも抜かりはなく、単眼カメラとミリ波レーダーを進化させた第2世代の「Lexus Safety System+」を搭載する。

>>次のページは:標準仕様とFsportのレクサスES、実際に乗った印象は随分と異なる

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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