レクサス RC 試乗レポート/河口まなぶ(1/2)

  • 筆者: 河口 まなぶ
  • カメラマン:Lexus International/茂呂幸正
レクサス RC 試乗レポート/河口まなぶ
LEXUS RC350 “F SPORT” LEXUS RC350 “F SPORT” LEXUS RC350 “F SPORT” LEXUS RC300h “version L” LEXUS RC300h “version L” LEXUS RC300h “version L” LEXUS RC300h “version L” LEXUS RC LEXUS RC350 “F SPORT” LEXUS RC350 “F SPORT” LEXUS RC350 “F SPORT” 画像ギャラリーはこちら

NXで殻を破り、RCでブランドを確立

LEXUS RC

レクサスというブランドがまさに今、確立されつつある。新たなクーペ『レクサス RC』に試乗して、そんなことを思った。

思い起こせば、2005年に日本での展開を始めたトヨタの高級車レクサスは、常にブランドとしてのあり方を模索し続けてきた。

当初は従来の高級車とは価値観を異にする、控えめさとおもてなしを標榜したが、数年前からはそれとは対極にある、いわゆる従来の高級車の価値観である“押し出しの強さ”やブランドとしての“わかりやすさ”を全面に押し出した。実際のプロダクトでいえば、独特のグリル形状である「スピンドル」を採用して以降、といえばわかりやすいだろう。

LEXUS RC350 “F SPORT”

以降ドイツの高級車ブランドと真っ向から勝負する方向性で商品は形作られてきた。そしてその方向性において、しっかりと地に足をつけたのが、先に発売された「NX」といえる。

人気カテゴリーであるコンパクトSUVの世界に送り出したNXによって、レクサスはこれまで手に入れていなかった高級ブランドとしての要件を、すべて満たしたように感じた。それが具体的に何…と表現できるわけではないのだが、NXでついに自らの殻を破ったように僕には感じられたのだ。

モータージャーナリストの河口まなぶさん

そうしたレクサスが次に送り出してきたクーペであるRCは「NXで殻を破ってさらに、レクサスというブランドをようやく確立するモデルになった」と感じた。

一言で、ブランドとして垢抜けた感がある。それは主にデザインで、独自の表現がようやく板についた印象があるからだろう。それは特にNXで殻を破ったあとだけに、このRCでは余計にデザインをモノにした感がある。

個人的な感覚からいえば、ディテールではまだ煩い感じが内外装ともに残っていたりもするが、フォルムそのものは思わず目を止める美しさがあると思える。また塗装の質の高さや各パーツの作り込みの深さなどには、素直にクオリティの高さを感じる。それは確かに高級車らしい品質だし、何よりどんなものにも似ていないレクサスらしさを感じさせる。

しかし何より「らしさ」を感じさせてくれたのは、その走りだった。

スッキリとした感覚を伴った滑らかさ

LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”

今回、「RC350」を熊本県のオートポリスで、そして「RC300h」を横浜近郊で走らせたが、両者に共通しているのが『場所を問わずに感じさせる滑らかな感覚の乗り味・走り味』だろう。

サーキットでも、一般公道でも、RCはまず走り出しからとても滑らかな感覚を伝えてくる。そしてこの滑らかさは、メルセデス・ベンツのしっとりさや、BMWのソリッドさを伴う感覚とは異なるもの。とてもスッキリとした感覚を伴った滑らかさで、それがレクサスらしいと感じさせる。

現代の高級車らしく軽い操舵感のハンドルを回すと、やはり乗り味同様にスッキリした感覚が手のひらに伝わる。そして心地よく爽快にクルマが向きを変えていく。

LEXUS RC350 “F SPORT”

最高出力318ps/最大トルク38.7kgmを発生する3.5リッターのV6エンジンを搭載したRC350は、サーキットでは快音を届けてくれた。5.0リッターのV8を搭載するスポーツモデル「RC F」ほど豪快ではないものの、徹底したチューニングを施したサウンドジェネレーターを採用することで、V6としては極めて気持ち良いサウンドを響かせる。もちろん先に記したパワー&トルクは十分以上の動力性能を与えてくれて、『このモデルで既に立派なスポーツモデル』といえるだけの走りを見せる。

LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”
LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”LEXUS RC350 “F SPORT”
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河口 まなぶ
筆者河口 まなぶ

1970年生まれ。大学卒業後、出版社のアルバイトをしたのちフリーランスの自動ライターとなる。1997年に日本自動車ジャーナリスト協会会員となり、自動車専門誌への寄稿が増え、プレイステーション「グランツーリスモ」の解説も担当。現在、自動車雑誌を中心に一般誌やwebで自動車ジャーナリストとして活躍。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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