レクサスで世界初のミラーレス車が今秋にも登場か、新型LSがCMS適用の最終決定を待つ(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
CMS採用を決めた国の思惑とは?
CMSについて、国が採用を公表したのは、2016年6月17日だ。
国土交通省が「バックミラー等に代わる『カメラモニタリングシステム』の基準を整備します。~道路運送車両の保安基準等の一部改正について~」というプレスリリースを出した。同改正の公布は2016年6月17日、施行は同年6月18日。
その中で、後写鏡に関する改正があり「間接視界基準に係る規定規則(第46号)」の改正について触れている。
画質、取付位置、表示時間(タイミング)、倍率(後写鏡の曲率に相当)及び個数(クラス毎に分類)について、現行の後写鏡と同等の視界を確保するように求めている。
こうした改正は、国連における世界基準の流れに沿っている。 世界の自動車メーカーは、各国での道路交通法や道路車両運送をすり合わせる作業を、国連を舞台に行っている。詳しく言うと、国際連合の中に、欧州経済委員会があり、その中に、自動車基準調和世界フォーラム(通称WP29)という枠組みがある。
その中で、排ガス規制、燃料電池車、自動運転、そして今回話題となった後写鏡などが係る保安基準など、車両本体についての国際基準を話し合う。
そのWP29を含めて、日本が平成10年に加入した「車両等の型式認定相互承認協定」の話し合いの中で、CMSの世界基準が決まった。これを受けて国土交通省が自動車産業界に向けて通知をした、という流れだ。
レクサスとしては今後、国によるCMS適用の時期の最終決定をにらみながら、次世代レクサスのツートップ、『LS』と『LC』を筆頭にCMS採用を進めていくことになりそうだ。
[Text:桃田健史]
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