【比較】日産 新型スカイラインハイブリッド vs レクサス ISハイブリッド どっちが買い!?徹底比較(2/3)

【比較】日産 新型スカイラインハイブリッド vs レクサス ISハイブリッド どっちが買い!?徹底比較
日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」フロントイメージ 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」リアイメージ 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 フロントエクステリア 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 リアエクステリア 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 サイドエクステリア 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 エクステリア・フロントビュー 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 エクステリア・リアビュー 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 LEDヘッドランプ 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」  日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 エンブレム 日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」 画像ギャラリーはこちら

日産 新型スカイラインハイブリッド vs レクサスIS -動力性能対決-

次に、動力性能を比べてみよう。

日産 新型 スカイライン「350GT HYBRID Type SP」エンジンルームレクサス 新型「 IS」 エンジンルーム

結論から述べると、動力性能はスカイラインハイブリッドの圧勝だ。これは、ハイブリッドシステムのベースとなるエンジンが異なる当然だろう。スカイラインハイブリッドは「3.5リッターV6」、ISは「2.5リッター直4」エンジンが搭載されている。ISでも通常の走行で不満はないが、スカイラインハイブリッドは低回転域から余裕ある動力性能を発揮する。

走行安定性と操舵感も、指向性がかなり異なる。スカイラインハイブリッドは、車両の向きを変える特性を重視した。旋回軌跡を拡大させにくく、舵角に合わせて確実に内側へと回り込んでいく。スカイラインハイブリッドのコーナリング性能は極めて高い

半面、旋回中にアクセルを閉じたり、下りコーナーでハンドルを切り込みながら制動するような場面においては後輪の接地性が下がる。スカイラインハイブリッドはリアサスペンションの取り付け剛性が高く、挙動の変化が唐突ではないから不安は感じにくいものの、最近のクルマの大半は後輪の接地性を最優先させていることからも、スカイラインハイブリッドのグリップバランスは非常に珍しい。

これを開発者に尋ねてみると、「スポーツモードでは操舵感がクイックになるので、足まわりもあえて思い切りスポーティな回頭性を重視する設定とした。シャシー性能が高いためにバランスは取れると考え、確信犯的に味付けした」と言う。

インフィニティ Q50(日産 新型スカイライン)インフィニティ Q50(日産 新型スカイライン)

開発者のコメント通り、スカイラインハイブリッドは操舵感もかなり「個性的」だ。

ハンドル操作を電気信号に変換してステアリングを操作する方式だから、セッティング次第でどうにでも味付けできる。特に「スポーツモード」は、従来のステアリングシステムでは実現不可能なほどにクイックで、一種の“玩具性”が伴う。操舵感も相当に重くなるが、反応の仕方は「神経質」といえるほど。これについても開発者は「違いを明確にする目的で、あえて極端にした面はある」と言う。

20年くらい前の電子制御式パワーステアリングもそうだったが、新しいメカニズムが開発された初期段階では「どこまでやれるのか」と追求することが多い。スカイラインハイブリッドは昔と違って走行安定性を担保しているものの、違和感が生じるところまで踏み込む、という傾向は変わっていないようだ。

この設定は良いとしても、低い速度域でゆっくりと操舵した時の手応えが筆者としては気になった。妙にウネウネとゴムを捩るような感覚があり、小さな舵角では操舵と車両の動きに微妙なズレが生じる高い速度で峠道を走るような場面では、車両の向きが機敏に変わって良く曲がり“玩具的な面白さ”を満喫できるが、普通に走行する時の違和感は改善の余地を残している。

ブレーキも慣れるまでに少し時間がかかった。特に気になったのは「フル制動」の時だ。かなり奥までペダルが入り込む。通常は考えられないブレーキングなだけに、いざという時にはユーザーもかなり驚くかも知れない。

以上のように、スカイラインハイブリッドでは数々の違和感が散見され、特にメルセデス・ベンツやBMWのユーザーがスカイラインハイブリッドに代替えしようとすると「(操作感覚が)子供っぽい」と感じてしまうかもしれない。

しかし、見方を変えればステアリングの操作感をここまで個性的に、刺激的にセッティングした日本車は他に存在しない。好みは明らかに分かれるが、ツボにハマるユーザーが運転すれば、唯一無二の選択肢になることも考えられる。

スカイラインハイブリッドは、街乗りだけで済まさず、出来ればレンタカーを借りるなどで峠道を走ってほしい。ハンドル操作に機敏に反応し、グイグイと良く曲がるクルマが大好きな読者諸兄であれば、購入を決定することになるかも知れない。

レクサス 新型「 IS」走行イメージ4レクサス 新型「 IS」走行イメージ1

一方、レクサスISはスカイラインハイブリッドのような突出した個性を備えていない。勿論、それが普通といえば普通なのだが・・。

ISは、後輪の接地性を高めたタイプだ。ただしグレードと装着タイヤによって指向性が変わる。「標準仕様」や「バージョンL」の場合、17インチタイヤは乗り心地に振っているが、後輪の接地性が少し緩い。

18インチは後輪のサイズが前輪よりも拡大され、後輪の踏ん張り感が大幅に増す。その代わり乗り心地が硬くなる。一般的に推奨できるのは「17インチ」だろう。

もっとも、18インチでも「Fスポーツ」なら足まわりの動きが上質になるが、車両価格も「553万3,715円」と跳ね上がり、割高感が強まる。

ちなみに、スカイラインハイブリッドの乗り心地は硬めではあるが粗さはなく、走行安定性を考えれば満足できる

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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