ピレリ PZero シルバー 発表会速報
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
F1タイヤの技術を乗用車タイヤへ「ピレリ PZero シルバー」発表
F1への単独タイヤサプライヤーとして、2011年から2013年までの3年間、タイヤ供給が決定したイタリアの名門ブランド「ピレリ」。
今週末開催されるF1日本GP鈴鹿ステージは、世界中のF1ファンやドライバーから注目と期待を一身に背負い挑む。本日は、そんなF1参戦が決定したばかりのピレリから、まさにF1タイヤで培った技術を注ぎ込んだ、ピレリ初の乗用車用高性能タイヤ「ピレリ PZero シルバー」の発表式典が行われ、会場となった東京三田の駐日イタリア大使館には多くの自動車業界関係者たちが駆けつけた。
式典には駐日イタリア大使のヴィンチェンツォ・ペトローネ大使をはじめ、ピレリ・ジャパン社長のマルコ・エッリ氏らが出席。会見ではまず、ヴィンチェンツォ・ペトローネ大使による、イタリアにおけるピレリの偉大さや先進性に触れるスピーチからはじまり、続いてモータースポーツ・ジャーナリストの小倉茂徳氏による同時通訳をはさみながらマルコ・エッリ氏のピレリ PZero シルバーについてのプレゼンテーションが行われた。
F1へ供給するタイヤはわずか6ヶ月で用意
ピレリ PZero シルバーは、ハードコンパウンドと、ソフトコンパウンドを融合させ、F1タイヤと同じパフォーマンスを発揮させることが最大目標として開発されたタイヤだ。濡れた路面やコーナリングでのグリップ力を、サーキットを含めた様々なコンディションで計測し、スポーツ走行やロングドライブでトップレベルの走行性能を味わえることが特徴だ。
マルコ・エッリ氏は、「PZero シルバーは、開発から製造まで従来の乗用車用タイヤのプロセスを一新させ、しかもF1で仕様するタイヤから得たノウハウを元に、最新鋭の技術を投入している。一般道はもちろんサーキットでもその性能をいかんなく発揮するピレリ PZero シルバーを、ぜひアジアの拠点であるこの日本でも広めていきたい」とコメントした。ピレリ PZero シルバーは2012年春に限定販売される予定だ。どんな出来栄えなのか今からとても楽しみだ。
さて、この日、ピレリ PZero シルバーの発表と同時に、F1日本GP鈴鹿ステージに参戦する為に来日しているピレリ・モーター・スポーツ・ディレクターのポール・ヘンベリー氏も出席し、F1参戦への意気込みなどを語った。
ポール・ヘンベリー氏は「F1へ供給するタイヤはわずか6ヶ月で用意した。今年に入ってこれまでのピレリタイヤの活躍振りをみればお解かりいただけるかと思うが、用意できた早さだけに驚くのではなく、その早さの上にピレリの最高技術もしっかり注入させていることに驚いていただきたい」と語った。さらに「今週末の鈴鹿はピレリにとって初のサーキットだ。鈴鹿は横Gの多いコースでタイヤにとって厳しい展開になるかもしれない。未知の路面に不安と期待が交錯するが、今回はPZeroのミディアムとソフトの2タイプのタイヤを供給する。ピットストップの戦略も万全だし、ドライもウェットどちらもウェルカムだ」と強気の姿勢を見せた。
安藤美姫選手、アントニオ猪木さんも出席!
記者会見中に驚いたことは、このピレリが単独タイヤサプライヤーとしてF1へ参戦してから、世界のF1テレビ視聴率が増えたということだ。多くのF1ファンやドライバーが見守る中、今度の鈴鹿ではどういった展開を見せてくれるのだろうか。
そして今回、スペシャルゲストとして、ピレリのウィンター・アイスコントロールのイメージキャラクターを務めるフィギュアスケーターの安藤美姫選手も発表式典に着物姿で出席し「タイヤのことは詳しくないですが、スケートもタイヤ同様、バランスとコントロールが全てです。ピレリのタイヤがF1日本GPではどういった結果を引き出されるのか私も興味をもって見守りたいです」とコメントした。
F1日本GPは今週末に三重県の鈴鹿サーキットで開幕する。年間チャンピオンまで、あと1ポイントと迫ったセバスチャン・ベッテル率いるレッドブル・レーシングのビッグパーティーとなるのか。今週末は夜更かし必至だ。
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