ルノー ウィンド 新車発表会速報
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
ウィンドのユニークなエクステリア、デザインしたのはなんと日本人!
ルノー・ジャポンは6日、2シーターオープンの「ウィンド」を発表した。
ウィンドは2010年3月のジュネーブモーターショーで市販モデルとして発表された、クーペとオープンの両方を楽しめるコンパクトモデルだ。
コンセプトは「OPEN&PLAY」。オープンエアーで自由なひとときと、自由な走りを楽しんでもらうのが狙いだという。
ウィンドの動力は1.6リッターエンジン(134ps/16.3kgm)を搭載し、5速MTと組み合わさる。ちなみに、トランスミッションの設定は5速MTのみだ。しかも、ハンドル位置も左のみとなる。
クルマを本当に楽しんでもらうにはやはりマニュアルというこだわりと、フレンチタッチな風を感じていただくために、この設定にしたのだという。
そして、注目はなんと言ってもこのユニークなデザイン。
一目見れば脳裏に焼き付く、なんとも纏まりの良いシルエットだ。一見、理解し難いフォルムを感じさせるが、よく見ればエッジの効いたショルダーラインや、リアのボリュームある立体的なサーフェスなど、計算尽くされたライン構成が光る。
デザインしたのはルノーのアドバンス・デザインスタジオに在籍する日本人デザイナー。
メカニカルな塊を見せつつも、女性らしい優しいラインも随所に感じさせ、なんとも不思議なデザインで見るものを魅了する。特にドアエンドのせり上がったピラーはとても印象的で、綺麗なルーフラインを見せるための重要な役割を担っているのだとか。
インテリアはメーターフードや、レザーステアリング/シフト、そしてアルミペダルなど、外観からは相反するスポーティな内装を展開する。
いずれにしろ、ボディサイズがとてもコンパクトなクルマということや、カッコかわいい系なデザインからして、男性よりは女性に乗ってもらいたいクルマとも言える。
わずか12秒でクーペからロードスターへ!
そして、わずか12秒で開閉する電動回転格納式ハードトップもこのクルマのポイント。
ちょっとした信号待ちでもすぐに開閉でき、急な雨にも即対応するなど、かなりのスグレモノといえる。多くのメーカーで備えるハードトップ構造よりも、おそらく半分近い時間で開閉が可能で、その秘密はたったの21.8kgというルーフ重量にあると、マーケティング担当者は言う。
しかもさらに特筆なのが、ルーフの格納スペースと、トランクスペースが独立している為、ルーフを格納した時でも、ルーフ使用時とトランクの容量(270L)は変わらないという。
合理的な考えを持つとされるフランス人ならではの巧みなスペース活用術は、カングー同様に感心させられるポイントだ。
さて、ウィンドのボディは、なんとあのトゥインゴRSがベース。そのため前後輪のトレッド幅とホイールベースの長さは、まったく同じものなのだ。
つまり言い方を変えれば、ウィンドはエンジン、ミッション、ブレーキ、シャシー、足回りに関しては全て、F1も手掛けるルノースポールがチューニングをしたクーペロードスターということ。
ただし、市販モデルのため、快適性も重視するという点から、ダンパーを立てて取り付けており、おまけに可変レートコイルスプリングを専用に取り付けているため、決してスパルタンな味付けではない。そこはあくまでフレンチタッチの市販モデルとしてご理解いただきたい。
ラインナップは、エントリーグレード(255万円)のほかに、ブラックメタル調のハードトップやレザーシート、そして専用メーターや、17インチアロイホイール、シリアルナンバープレートといった豪華装備を施した限定30台のウィンド・コレクション(268万円)の2モデルを設定する。
ルノー・ジャポンの大極司COOは、
「ルノーにとって日本は重要なお得意さん。メガーヌをはじめとするルノースポールの売れ行きも好調で、まさかこんなに売れるとは思っても見なかった。ルノースポールのDNAを組むこのウィンドも、是非日本のエンスーのみなさんに乗ってもらって評価いただきたい」
とコメントした。テクノロジーもウリだが、ウィンドは敢えてこの存在感が重要。
デザインはまさに「一目惚れ」なんていう言葉が似合う、そんな仕上がりを感じさせてくれる。颯爽と街中を駆けるウィンドは一体どんな風に見えるのか?
あえてリクエストするならば、そのドライバーはこの暑い夏でも涼しげな表情を浮かべる綺麗な女性であることを願いたい。
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