新・ストラーダは“浮いてる”!ディスプレイがコンソールから離れた9インチ大画面カーナビ「CN-F1D」
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パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、同社のカーナビゲーションブランド「ストラーダ」シリーズの新たなフラッグシップモデルとなる9V型ワイドディスプレイを採用したSDカーナビゲーション「CN-F1D」を二子玉川ライズにて発表した。
同社のユーザーアンケート調査によると、7インチサイズでも「画面が小さくて見にくい」「ボタンが小さくて操作しづらい」「大画面で映像が見たい」と、さらなる大画面を希望する声が多く聞かれ、DINサイズに縛られた7インチ画面のナビに限界を感じたという。
そしてカーナビゲーションが普及期を迎えたいま、初心者からシニア世代まで幅広い層へ使い易い大画面カーナビが求められているとし、DYNABIGディスプレイによって多くの車種に取り付け可能な「CN-F1D」の発売に至ったとする。
「CN-F1D」が取り付け可能な車種数は、普通車が94車種、軽自動車が50車種の計144車種。
これは、他社の大画面ナビの取り付け可能車種数が多くても50車種のところ、およそ3倍もの車種数を誇る。また、純正でも74車種とのことで純正比でも2倍の車種数となる。
今後、新車などを加えてさらに200車種まで増やす予定とのこと。
多くの車種への取り付けを可能にしたのが、上下調整や奥行調整、チルト調整と、様々な位置調整を可能な機構としたこと。
実際にCN-F1Dが取り付けられたダイハツ タントカスタム(メーカーテスト車)にて調整機構を試してみたところ、上下調整を最も下部に設定するとシフトノブに当たってしまうものの、上方への調整によってシフトノブが干渉しない位置へと簡単に設定することが出来た。
また、7インチに比べて「CN-F1D」の9インチ画面では面積比が1.7倍となっているが、フローティング機構によって画面が近づいたことにより、実際にはさらに大きい約10インチ並の視認効果が得られるという。
これについても実際に触ってテストしてみたが、画面が大きい為に見やすくなっているほか、これまでのやや手を伸ばしぎみにしてタッチするはめ込みタイプのナビと違い、手を伸ばさずにステアリングに近い奥行き感覚で楽にタッチすることが出来、視認、操作いづれも従来のナビに比べてとても楽であると感じた。
CN-F1Dの上下調整は最大32mm、奥行き調整は最大19mm、チルト調整は-20度~60度まで可動させることが出来る。
同発表会に登壇した、パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 インフォテインメント事業部 市販・用品ビジネスユニット長 パナソニックカーエレクトロニクス株式会社 代表取締役社長の木村真人氏は、市販AVNにおける市況について話す。
木村氏によると、市販AVNは新車販売と連動しており、2013年の消費税増税に伴う新車の駆け込み需要拡大によってカーナビにおいても大幅な販売促進が見られた。だが、翌年からは新車販売の不調にてカーナビも同様に減少へと転じる。
だが、2016年度においては、2017年4月に消費税が増税されたとすると新車でおよそ前年比6%のプラスになることから、同社のAVN需要も106%・373万台の販売を見込んでいるという。
ナビの需要については、消費が“モノからコト”へと変化していくなか、メーカー側がこれまで対応して来なかったことを「猛省している」とした上で、大画面ナビの登場によって販売単価が向上し「ようやく下げ止まり感が見えてきた」。
そして、これからもニーズの続く大画面ナビには、“取り付け車種が限られる”“車の構造上ある程度の大きさのナビしか搭載出来ない”などいくつもの制約が存在していた為、その制約を出来る限り取り除きたいという思いから「CN-F1D」発売に至ったとする。
また「CN-F1D」は“品番”にもこだわりをみせており、これまで人気を博した“ストラーダ Fクラス”のように市場を活性化したいという願いから、品番に“F1”と名付けた、と語る。
「CN-F1D」発売日は2016年6月上旬で、価格はオープン。市場売価は17万円前後と予想されている。
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