ルノーが量販FF車世界最速モデルを日本へ限定導入決定
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部・ルノージャポン レポート:オートックワン編集部
世界最速FF車、その名は「ルノー メガーヌ R.S.(ルノースポール) トロフィーR」
ドイツ「ニュルブルクリンク」サーキット北コース。このコースにおいて今、FF量販車最速バトルが非常に熱い戦いをみせている。
オペルやセアトなどの欧州各メーカー、そして日本のホンダも次期「シビック TypeR」で参戦すると宣言。そんな中で、2008年からニュル最速をキメているフランスのルノーが、またもやってくれた!
2014年6月、「ルノー メガーヌ R.S.(ルノースポール) トロフィーR」が7分54秒36の新記録、なんと驚異の8分切りをマークしたのだ!
そんな特別なメガーヌ R.S. トロフィーRを、ルノージャポンはなんとこの日本へも限定導入すると決めた。世界250台限定のモデルのうち、実に60台も販売する。この数はイギリスでの限定販売台数の倍だというのだから、日本のルノースポール人気の根強さもうかがえる。このトロフィーRに加え、仕様が一部異なる「トロフィー」(90台)と「トロフィーS」(60台)も併せ、3つの特別限定車として、2015年早春に販売する計画だ。
折りしも今週末、三重県の鈴鹿サーキットでF1日本グランプリが開催される。来日したばかりのロータスルノーF1チームのドライバー、パスドール・マルドナド選手らを迎え、メガーヌ R.S. トロフィーRをお披露目するスペシャルイベントが9月30日、都内で開催された。
陸上とモータースポーツは似ている!?
「メガーヌ R.S. トロフィーR」アンベールのイベントタイトルは「最速x最速」。メガーヌR.Sの最速にちなみ、最速男としてF1ドライバーとともに現れたのは、元プロ陸上競技選手の為末 大(ためすえ・だい)さんだ。メガーヌを見た為末さんは『スピードが出る形状、究極なものに出る美しさがある』と、アスリートらしく賞賛する。
いっぽう、週末スズカを走るパスドール・マルドナド選手は、その心構えについて『準備は出来ている。感動の週末になる』と、静かなる闘志を燃やしつつ、穏やかに話した。
それを受けて為末さんは『陸上競技も、表向きは選手ひとりだけの競技のように見えるが、実際はコーチやトレーナーと共に戦っている。F1チームと同じだ』と語る。実はトレーナーの最終調整が大事とのこと。筋肉の硬さを最適に調整する様は『モータースポーツのチューニングに似ているかも』。なるほど。
量販モデルの延長線上にあるからこそ得られるもの
日本でニュルの最速記録といえば、日産のGT-Rが7分の壁を破ろうとしていることをご存知の方もいらっしゃるだろう。が、あちらは高価で特別な「スーパースポーツカー」の世界。いっぽうメガーヌ R.S. トロフィーRは、限定車とはいえ、あくまでFFハッチバック車「ルノー メガーヌ」と、そのスポーツモデル「メガーヌ R.S.(ルノースポール)」をベースに造られた「量販車」の延長線上にいる。その点が凄いのだ。
メガーヌは日本で例えるなら、カローラやアクセラに相当するごく一般的な大衆向けCセグメントモデル。だからこそ、特に欧州ではこの「最速」のキーワードは、少なからず販売面でも影響があるのだろう。また、その高性能化のために施すあれやこれや、例えば車体構造、剛性から足回りなど、ベースモデル設計にも大きく影響を与える。ルノー独特の乗り味や、受動・能動両面での安全性に至るまで、好影響を及ぼしているはずだ。
ルノーのプレゼンテーションといえばすっかりお馴染みな、ルノージャポン マーケティング本部のフレデリック・ブレンさんは『メガーヌ R.S.の挑戦は、あくまでベース車を元にしたもの。大エンジンを積むとかではなく、コーナースピードを高めることがポイント』だと話す。そのためにはやはり総合力の積み重ねが大事だとした。
自身のプレゼンテーションもステージ横のストップウォッチをカウント。開始から見事7分54秒88で終了させ、会場からは思わず歓声が! いつもながら、さすがのフレンチセンスにも感服。
[レポート:オートックワン編集部]
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