スズキ、超低燃費「40km/L」超えを目指し、新ハイブリッド技術などを発表

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スズキ、超低燃費「40km/L」超えを目指し、新ハイブリッド技術などを発表
「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16] 画像ギャラリーはこちら

アルトエコの35.0km/Lを超える超・低燃費技術を目指す

スズキは2014年4月16日、今後発表される四輪車に採用予定の新技術について、記者発表をおこなった。

既存のガソリンエンジンを用いて「アルト エコ」で達成した35km/Lの超低燃費技術をさらに伸ばすべく、新たにハイブリッド技術を導入するほか、エンジン自体の高効率化や新開発の軽量化プラットフォームなどを採用していく。

スズキ流ハイブリッドは「エネチャージ」と「ISG」(Integrated Starter Generator)で構成

「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16]
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アルト エコの35km/L達成を支えた技術といえば、真っ先に「エネチャージ」が挙げられる。TVCMでビリビリとやっているアレは、クルマの発電に無駄なガソリンを使わず、低燃費化に貢献する技術で、減速時の回生エネルギーをリチウムイオンバッテリーへ効率的に充電させる仕組みだ。2012年9月に登場したワゴンRを皮切りに、以降発表されるスズキのニューモデル各車へ続々と導入され、販売中のスズキの軽乗用車において、既に79%もの割合で搭載(2014年1月~3月度)され、小型車を含め累計で52万台を販売している。

今回スズキが発表した新開発のハイブリッド技術は、このエネチャージを進化させたものだ。

「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16]
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エネチャージ技術で、リチウム電池とともに重要な役割を果たしていたのが、従来のものに比べ発電量を増やした強化型のオルタネータ(発電機)だった。この発展型で、より高出力・高効率化させた「ISG」[Integrated Starter Generator(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)]を用いたのが、今回のスズキの新開発ハイブリッドシステムである。これは日産が「S-HYBRID」という名称でセレナなどに採用しているECOモーターと同様の考え方で、発電機とモーターを一体化したものだ。

ただし日産式では旧来の12V鉛バッテリー(サブバッテリー)に電力を貯めているのに対し、スズキではより効率の良いエネチャージ用リチウムイオンバッテリーを活用している点が異なる。回生エネルギー量は、エネチャージに比べさらに30%増えているが、リチウムバッテリーの容量にはまだその分の余力があったという。

いわゆる「マイルドハイブリッド」から始める理由とは

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とはいえ、トヨタ車に代表されるストロングハイブリッド(大容量のバッテリーを搭載し積極的にモーターアシストを用いる)とは対照的で、いわゆる「マイルドハイブリッド」に属するものだ。これについてスズキでは、まずISGを用いたマイルドハイブリッドをローコストで広く展開することが最重要だと主張する。もともと低価格なコンパクトカーや軽自動車は、コスト上昇に対し非常にシビアなカテゴリー。ユーザーが手にしやすい最小限のコストアップに収めるため、現在コストの調整を図っている最中だと説明する。

どの車種にいつ頃から導入を始めるかについては明言を避けたが、既存のエンジンにも追加しやすい小型・簡易的なシステムのため、コンパクトカー(スイフトやソリオ!?)での展開を皮切りに、軽自動車(次期アルト エコやワゴンR!?)への早期の市場導入も目指す模様だ。

新開発の軽量化プラットフォームで更なる効率化・軽量化を目指す

「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16]
「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16]

このほかスズキでは、新開発の軽量化プラットフォームや、エンジン技術の更なる高効率化などについても発表した。

新開発の軽量化プラットフォームは、これまでおおまかに4種類が用意されていた軽・小型車用プラットフォームを、さらに軽自動車用(K)、Aセグメント用(A)、B・Cセグメント用(B)の3種類へ集約・統合する。サスペンションや空調システム、フロントシートフレームといった機能部品もいっそうのモジュール化を図り、セグメントを越え共有化。さらに、年々厳しくなる衝突安全性能や剛性要件などを十分に向上させつつ、車両全体で最大15%の軽量化を実現させるための新技術を採用する。

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2020年初頭までに平均熱効率40%達成を目指す

「スズキ 四輪技術説明会」[2014/04/16]

またエンジン技術では、ガソリンエンジンにおいて軽および1.4リッター以下の開発に集中・集約させる。2020年初頭までに、圧縮比アップによる平均熱効率40%達成を目指し、順次ステップアップを図っていく。

軽用エンジンについては、最新のR06A型エンジンに統合。アルト エコが達成した35.0km/Lの低燃費技術を基に、継続して改良していく。なおスズキの本田治副社長は会見で、ISGの採用と併せて早期に40km/Lの達成を目指すよう、技術開発陣に求めていることを明らかにした。

いっぽう1.4リッター以下の小型車用エンジンについては、共通のベースエンジンを基に、現在のデュアルジェット技術をさらにブラッシュアップし、直噴過給エンジン化などの展開も進めていく目論見だ。

これらの詳細については、掲載のプレゼンテーション画像も併せてチェックして欲しい(画像をクリックするとフォトギャラリーに飛びます)

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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