三菱 ランサー エボリューションX 新車発表会速報
- 筆者:
眠りから覚めた“進化”への追従
三菱自動車は1日、10代目となるモンスター・フラッグシップセダン“ランサー エボリューションX”を発表した。
2005年東京モーターショーでコンセプトカーを、2007年デトロイトモーターショーではプロトタイプを披露し、ファンの期待を常々高揚させてきた“ランサー エボリューションX”。「誰もが気持ちよく安心して、高い次元の走りを楽しめる新世代ハイパフォーマンス4WDセダン」をコンセプトとして開発されている。
“ランサー エボリューションX”には期待の2つの新技術が導入されている。1つ目は、意のまま操縦性と卓越した安定性を実現する、世界初の車両運動統合制御システム「S-AWC”(スーパー・オールホイールコントロール・システム)」。これは、ヨーレイトフィードバック制御を基本として求めた制御ヨーモーメントを、アクティブ・センター・ディファレンシャル(ACD)、アクティブ・ヨー・コントロール(AYC)、スポーツABS、アクティブ・スタビリティ・コントロール(ASC)の特長に合わせて配分する、車両運動統合制御システム。つまり、通常走行から緊急回避時までの幅広い走行状況で、制御していることを感じないシームレスな走りを実現するシステムだ。
2つ目は、イージードライブからスポーツ走行まで、あらゆる走行シーンでドライバーに“走る歓び”を与え、さらに環境にも配慮するトランスミッションを実現したツインクラッチ「SST(スポーツシフトトランスミッション)」。このSSTとは、トルクコンバーターによるA/Tとは異なり、電子制御された2組のクラッチを交互に使用。車速やアクセル操作に応じて最適なシフトコントロールを自動で行うため、常に効率よくエンジンパワーを引き出すことができるシステムだ
エンジンは、新開発の2.0L DOHC MIVEC ターボエンジンを搭載。怒涛のパワーを体感できる。またボディー剛性、サスペンションも一新され、高い走行性、優れた快適性を備えている。
デザインは、新三菱デザインを象徴する逆スラントノーズと台形グリルのフロントマスクが印象的。睨みが効いて存在感がある。内装はギャランフォルティスをベースとした、黒基調の締まりのあるインテリア。ボディサイズは全長4495mm×全幅1810mm×全高1480mmとし、ギャランフォルティスよりも全長-75mm、全幅+50mm、全高-10mmのフォルムだ。
新型“ランサー エボリューションX”は、歴代の“ランエボ”のイメージを踏襲しながら、高度な操縦技術を有さずとも安定した車両挙動でパワフルな走りが実現でき、且つ、高い安全性を兼ね備えたまったく新しいモンスターマシンである。
2007年下半期の月版目標台数は4,000台、北米市場では2,300台としている。
三菱の“復活”から“進化”への過程は、さらに加速がついて勢いを増していると感じた。
この記事にコメントする