ミシュラン、新スタッドレスタイヤ「X-ICE XI3」を発表 ~JDパワー顧客満足度9年連続No.1の実力がさらに進化!~
- 筆者:
猛暑真っ只中! でももう冬用タイヤの出番です!
7月27日、都内で日本ミシュランタイヤの新スタッドレスタイヤ「X-ICE XI3」(エックスアイス・エックスアイスリー)の発表会が行われた。現行モデル「X-ICE XI2」から4年ぶりのニューモデルとなる。
日本はまさに猛暑真っ只中。冬の訪れにはまだ随分と時間が早く、関東に住む人間にとってはちょっと季節はずれな話のようにも思える。しかし北海道など日本の北エリアでは、お盆明けには冬用タイヤ商戦が激化する時期に突入する。そのため、例年各社からこの時期に新製品の発表が相次ぐのだ。
さて、ミシュランの新スタッドレスタイヤ「X-ICE XI3」は、どのような特長を持っているのだろうか。
JDパワーで顧客満足度9年連続No.1を獲得
ミシュランが日本でスタッドレスタイヤの発売を開始したのは、1982年の「XMS+100」からだった。ちなみに、日本ミシュランタイヤの代表取締役社長のベルナール・デルマス氏は、当時このXMS+100の開発に携わっていたという。
以来ミシュランタイヤは、30年に渡りスタッドレスタイヤの進化を遂げてきた。特に、X-ICEシリーズの初代モデルが2004年に登場し、現在のラインナップの礎を創っている。二代目の現行モデル「X-ICE XI2」の登場は2008年のことだ。
JDパワー社が日本のスタッドレスタイヤユーザーの顧客満足度を調査したところ、ちょうどそのX-ICEシリーズがデビューした2004年以来、実に9年連続で顧客満足度1位を獲得していることからも、ユーザーの支持の高さが伺える。ちなみに6つの調査項目全てで満点評価を得ている。全項目で満点評価を得たのは、ライバル各社の中でミシュランタイヤだけだというからスゴイ。
ベルナール・デルマス社長は、ニューモデルX-ICE XI3について「ユーザーがスタッドレスタイヤに何を求め、どんなことで困っているのかを調査し、日本のチームが中心となって開発した」と流暢な日本語でアピールする。
ユーザーのニーズと不満に対し正面から応えた自信作
さて、ユーザーがスタッドレスタイヤに求めるものは何か。日本ミシュランの調査によれば、まずは凍結路での制動力(アイスブレーキング性能)がダントツで1位だという。しかし現在使用のスタッドレスタイヤに対しては、凍結路性能のみならず、乾燥路や積雪路での性能、耐久性など、多岐に渡る不満があることも明らかになっている。
そのため日本ミシュランでは、新スタッドレスタイヤ「X-ICE XI3」を、雪道での安全性能(ウィンターセーフティ)の更なる向上を土台にしながら、ユーザーのニーズに応えるトータルバランスも兼ね備えた高い性能目標を掲げ、開発を行った。
X-ICE XI3開発は主に日本の研究開発チームが中心となって行われた。実験も北海道を中心に、世界各国で実施したという。
スタッドレスの基本能力である雪道性能では、「第3世代ウィンターグリップテクノロジー」として7つの新たな技術をパッケージ。凍結路での制動テストでは、X-ICE XI2に対し約9%、雪道のトラクション性能では約5%の性能向上を図った。
いっぽうドライ路面性能やロングライフ性、静粛性、環境性能、高速耐久性についても新技術を投下し、トータルバランスでの性能向上を図っている。
日本ミシュランタイヤが開発を主導し、世界で販売される新スタッドレスタイヤ「X-ICE XI3」の発売は9月1日から。まず32サイズが投入され、一部サイズについてはX-ICE XI2が併売され補完する。全ラインナップは来シーズンまでに揃う予定だ。
[Text&Photo:オートックワン編集部]
◎参考:
■ミシュラン、乗用車向けスタッドレスタイヤ「MICHELIN X-ICE XI3」を新発売[2012年7月27日]
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