ランボルギーニ アヴェンタドール LP 700-4 ロードスター 試乗レポート/西川淳(3/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:ランボルギーニジャパン
快適なオープンエアクルーズを楽しめる
最後にスーパーカーらしく、マイアミの観光客に見せびらかすようにゆっくりと走って、話を締めよう。ホームステッドからマイアミビーチのホテルまで、今度はオープンエアをたっぷりと楽しんだ。
通常のドライブ速度であれば、風の巻き込みを感じることなどほとんどなかった。マイアミのさわやかな風がアタマのてっぺんを軽くなでては抜けてゆくだけだ。その間、ボディはしっかりと乗員を囲ったまま。たとえば、段差をゆっくりと斜めに横切ってみても、車体はミシリともいわない。
カーボンボディならではの力みも抜けて、むしろ乗り心地がよく、快適といっていいほどのオープンエアクルーズを楽しめる。
アイドリングストップもよくできていた。エンジン停止はもちろん、スタート時にも不快なノイズや振動はなく、始動時間もリーズナブルである。せっかちなオーナーにはしっくりこないだろうが、嫌ならカットオフすればいい。もっとも、目立つ信号待ちでエンジンが急に停まると、エンストをしたようで格好悪いが。
気筒休止も優れもの。街中を6速5~60km/hくらいで走っていると、エンジン音が急にボボボボーッとくぐもって、インジケーターが点滅し、ランボ初の6発ドライブ中であることを知る。けれども、これまた停止と再始動において、音以外にそれと感知することはできなかった。
オリジナルフォルムのクーペにはエレガントさがある。けれどもロードスターには、樹脂成型ならでは、のドラマチックなデザインと、クーペスタイルのままエンジンサウンドを楽しむ術がある。しかもダイナミックパフォーマンスでほとんどクーペに劣らないとくれば・・・。
個人的にはさほどオープンエアモータリングに固執しない方だし、どうせならガヤルドスパイダーのようなフルオープンに乗りたいタチだけれども、スーパーカーサウンドをダイレクトに室内へと届けてくれる“下がるリアウィンドウ”だけは、とにかく欲しいと思った。
お値段こそ跳ね上がるけれども、ロードスター人気がこれまでの歴代モデル以上に高まることは、間違いないと思う。
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