ディーラーの保険見積もりにちょっと待った

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ディーラーが諸費用と一緒に保険料が入った見積もりを提示

保険会社にとってディーラーは最も大切にしたい販売代理店です。なぜなら、車を購入するお客に向けて、諸費用などと一緒に保険料を提示できるため、ユーザーはほとんど無条件で保険を契約してくれる可能性が高いからです。なかには月々の支払の総計として、ローン支払いと保険料をまとめてわかりやすく提示してくれるディーラーもあります。一見とても親切なのですが、お客側にとって必ずしも有利とは言えないようです。

例えばお客が選択できる要素はA社が提供する「補償充実プラン」か「一般的なプラン」かのいずれかを選んだり、A社よりも極端に高いB社のプランで比較したり…と選択肢が豊富ではありません。

ディーラーで契約する際、ほかには次のような問題点が考えられます。

「保険料を複数の会社で比較できない」…ディーラーの取扱いはほぼ国内大手損保の保険で、インターネットや電話で見積もりするタイプの保険やディーラーの販売網を持たない中小の保険会社や外資系は選択肢に入ってきません。そのため、インターネット見積もりでは可能な「10数社を一度に比較」といったことができません。

「補償の変更と説明」…国内大手損保はディーラー向けの研修や学習などに力を入れていますが、なかには不勉強が否めない担当者もいます。パッケージ化された保険をそのまま契約する分には問題ありませんが、例えば対物賠償を無制限から1000万円、500万円にした場合の保険料とメリットデメリットは? 人身傷害補償保険の補償範囲はどうなるのか? …などといった踏み込んだ質問について満足いく回答を得られない場合もあります。担当者の当たり、ハズレにもよりますが国内損保のプロ代理店や通販各社のコールセンターは即座に正しく回答できる体制が整っているようです。

「新車なので他社はムリですよ」はウソ

お客が「テレビCMの会社が安そうだからあっちで見積もりしてみたい」と言った際、「新車は車検証がない」「納車日がわからないので通販型はムリ」といった説明をする担当者もいるようです。これも勉強不足ゆえの認識であると思われますが、実際には車検証がなくても納車日が確定していなくても保険料の見積もりは可能です。

見積もりは表の情報があれば保険料を出すことができます。A車とB車の保険料の違いを知りたい…といった場合でもそれぞれの情報があれば見積もりが可能となります。

車検証は納車前にディーラーからFAXやメールなどで送ってもらえば、名義や正確な型式を確認できます。ただし、インターネットの一括見積もりサイトでは新規(新車、中古車)で納車の場合は一括見積もりができない場合もあります。その場合は保険会社に直接問い合わせてみましょう。

無事に納車日が決まったら、事前に保険会社に連絡しておけばその日に合わせて保険を開始できます。極端な話、納車日の前日でもクレジットカードなどで入金確認ができれば保険はスタートできます。

「ディーラーが勧めてくれる損保以外考えられない」という場合を除いては、「ちょっと検討してみたいです」と他社で見積もりを取る旨をディーラーの方に伝えて保険契約は待ってもらいましょう。複数の会社で見積もりを取ることで、保険料はもちろんのことサービスや対応の違いなどを知ることができるはずです。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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