ジープ 新型グランドチェロキー(2013年マイチェンモデル)ロングドライブ試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:和田清志
「セレクテレイン」が雪道で強い味方になる
白馬に到着すると、そこにはジープにピッタリのロケーションが広がっていた。
周辺の一般道には、かなり雪が積もっているところもあったが、エアサス搭載車は必要に応じて車高を2段階で上げることができる。おかげで十分なロードクリアランスを確保でき、より走りやすくなる。
グランドチェロキーに搭載される「セレクテレイン」には、状況に応じて切り替えが可能な「SAND」、「MUD」、「ROCK」、「SNOW」、「AUTO」の5つの走行モードが設定されている。
一般的な雪道であれば、このクルマの基本性能であればAUTOモードのままでも走れないことはない。
とはいえ、SNOWモードにすると、アクセルレスポンスが穏やかになり、エンジンブレーキが積極的に利くようになるなどして、さらに楽に走れるようになり、不安を感じることはない。
一方のAUTOモードは雪道で強めに踏み込むと少しオーバーステアが顔を出すくらいの意外と攻めた味付けになっていて、それはそれで楽しい。
今回、雪を撒いた特設の広場が用意されていた。そこでESC(横滑り防止装置)をOFFにしてドリフト円旋回を試してみたところ、思ったよりもずっとやりやすくて驚いた。これは楽しい!重心の高いクルマながら安定性が高いのでカウンターステアを当てても危なっかしい感じがしない。
ただし、ESCをOFFにしていても一定の条件が揃うと最終的にはESCが介入するので、ドリフトはそこまでとなる。あとで聞いたところでは、AUTOモードではそうなるが、ESCの介入を抑えてドリフト円旋回の続けられるモードがあるそうだ。惜しいことをした…。
こうしてオフローダーの代名詞、ジープのフラッグシップであるグランドチェロキーは、冬道を楽しく走れて、頼もしい走破性を発揮してくれることを確認できた。
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