ジャガー XK/XKR 試乗レポート(3/4)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:島村栄二
興奮と爽快のV8ユニットを乗り比べ
ジャガーが、一から設計したという新開発ユニットは2種類。直噴式の5.0L V8エンジンと、そのユニットにイートン社製のルーツ式スーパーチャージャーをプラスしたものだ。直噴式にしたことで、燃費と環境性能(EU5)をクリアしている。
スーパーチャージドV8ユニットを装備するモデルがXKRで、NAのV8ユニットを採用するモデルがXKだ。
今年スペインで行われた試乗会では、サーキットでXKRのアクセルを床まで踏みつけてそのパフォーマンスを堪能した。しかし、このときにNAバージョンとなるXKはまだ用意されておらず、今回が初の試乗となったのだ。
まず、よりハイパワーのXKRから試乗。このニューパワーの出力はなんと510ps。しかし、もっと驚かされるのは625Nmもの強力な最大トルクを2500~6500rpmという広範囲で発生させることだ。スペインのときとは違って、日本の道路をXKRで走る気分はなんとも言えず楽しい。スロットルを全開にすると、とんでもない加速Gが全身を襲う。改めて怪物ぶりを実感するのだが、スタビリティーコントロールが嫌味なく上手に介入するので安心できる。ではあるが、免許証がいくつあっても足りなくなるから踏みすぎは要注意だ。
そして、いよいよ初めてドライブするNAモデル。しかもコンバーチブルだ。はっきりいってこれで十分。パワフル満点のXKRよりも逆に運転がやさしいだろう。そういう意味では、女性や平和を好む男性諸氏にもNAをイチオシしておく。
この記事にコメントする