ヒュンダイ XG 試乗レポート

  • 筆者: 森 慶太
  • カメラマン:難波賢二
ヒュンダイ XG 試乗レポート
インパネ リアシート トランクルーム エンジン リアスタイリング 試乗 フロントスタイリング 画像ギャラリーはこちら

目指せ、クラウン?

インパネリアシート

韓国のセルシオがマイナーチェンジ。外観はエグさを少しおさえつつ豪華さを強め、静かさや乗り心地の柔らかさを向上させ、そして各種快適装備のさらなる充実。韓国のセルシオが、乗り心地その他において日本のクラウンにどれだけ迫れるか? の世界なのか。ちなみに価格は従来型比15万円アップだが、それでもクラウンと比べてもざっと100万円ほど安い。昨年日本上陸を果たしたXGは、個人タクシー需要など一部ではちょっとしたブレイクを見せつつある。主な仕向け地は本国=韓国と北米で、その範囲ではいい評判しか聞かれないため「XGのさらなる進化のために日本のジャーナリストの皆さんからの忌憚のないご意見をぜひ」(メーカー社員談)という状況でもある。ある意味余裕。ただし真剣。「トヨタとホンダが我々のターゲットです」。ご参考までに、昨年のヒュンダイは生産台数において世界第7位のメーカーだった。つまり、数ではすでにホンダより上位にいる。

クラウンを超える気持ちよさ

トランクルームエンジン

たとえば、シートの出来でいえばXGはすでにクラウンを超えている。クラウンを超えているからといって、それだけで素晴らしいことにはならないが、座り心地についてはかなり優秀だ。高級車らしい贅沢な安楽さとシート本来の性能とを高水準で両立している。シートのよさで知られるサーブから乗り換えてガッカリしなかったという声もあるくらいだ。ことに後席は、運転手つきのいわゆるショーファードリブンカーのものとして空間のカタチもふくめ合格。ほとんどセルシオのそれに迫る域にある。新たにリア中央席用のヘッドレストおよび3点式安全ベルトを装備した点も評価できる。室内の静かさはほぼクラウン水準へと進化し、フンワリ系の乗り心地にいたってはちょっと昔のクラウン水準。つまり、ヘンにベンツやBMWあたりを意識しはじめた最近のクラウンよりもフンワリ系気持ちよさの純度が高い。気に入る人は少なくないはずだ。

快適さ相応の走り

リアスタイリング

XGの走りと快適さのチューニングは簡単にいって時速100km/h以下の世界に合わせたものになっている。3リッターV6搭載ということもあり、真っ直ぐ走るならおそらく160km/hでも余裕だろう。またコーナリングも、舵角一定だったら結構イケそうだ。しかし、急な動きはハッキリ言って苦手とみた。これをアウトバーンのある国へ出すのは、いかなる企業でもためらうはずだ。主要仕向け地が北米と韓国だから、ある意味それでいいともいえる。知らずに乗ったら欧州の小型車としか思えないTBのようなクルマを作る一方で、このXGのようなクルマも作るヒュンダイ。まことにわかりやすいというかショーバイにストレートなメーカーだと思う。いっそ小気味よい。

ヒュンダイ車の一大メリットとは?

試乗

北米市場では、ヒュンダイは自社製品に10年または10万マイルのギャランティをつけている。故障は無料で直します、ということだ。日本、ことに東京圏の走行環境とは異なるので、このサービスを単純にスライド採用するわけにはいかないだろうが、しかし日本においてもヒュンダイ車は各種消耗パーツあるいは交換用パーツの値段は、ほとんど破壊的に安いという実用上の一大メリットがすでにある。オイルフィルターで477円や、バンパーのメッキモールで約4500 円という値段を聞いて私は驚嘆した。国産車や外車の半分、もしくは数分の1の安さである。文句なしのヘビーユーザーたる個人タクシーのドライバーにXGがウケているのは、それも大きな理由のひとつだろう。また、各種安全装備をひととおり備えた最廉価グレードに、レザーシートをつけた価格が10万円アップの 264.8万円という仕様が用意されているあたりもニクいところである。

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筆者森 慶太
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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