ホンダ ステップワゴン 試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田淳/オートックワン編集部
新型ステップワゴンはライバルたちを一気に追い越した!
「低床・低重心」をアピールし、思いっきりスポーティになった先代ステップワゴン。そして、ウルトラマンファミリーの登場するTV-CFも印象的な現行4代目は、先代で行き過ぎた感のある部分を、ちょうどよいところに戻したという感じのミニバンとして極めて“まっとう”なクルマになった。
パワートレーンが一新され、今のところエンジンは2リッターのi-VTECのみで、先代は2.4リッター車にしか設定のなかったCVTが、ようやくFF車に与えられた。
4速ATだった先代2リッターモデルでは、交差点で減速したあとの再加速や、セレナやヴォクシーと一緒に走ると、上り勾配の峠道ではまるっきり置いていかれていたものだ。
ところが、今回の新型(CVT/FF車)は、期待どおりに加速する。ホンダのCVTはもともとダイレクト感があるのが美点だが、ステップワゴンでは、他社によくある飛び出し感もなく、自然なフィーリングに味付けされているところも好印象。
エンジンも、2リッターのわりには豊かな低速トルクがある。基本的にストリームと同じエンジンで、スペックが若干ダウンしているが、これは実用域でのトルクを重視した設定とされたためだ。
また、燃費向上のためバランサーシャフトを廃しているが、アイドリングや低回転域では、ほとんど違いは感じられない。さすがに4500回転ぐらい回すとだいぶ騒々しくなるのだが、ふだんはあまり使わない領域だから、実用上は問題ないだろう。
ライバルを上回る14.2km/Lという燃費も大いに魅力。総じて、これでライバルたちに一気に追いつき、追い越した感がある。
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