人気ミニバンのリセールバリュー対決!【ヴォクシーvsセレナvsステップワゴン】(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
2010年式で走行距離は5万km/9万kmはどうなる?
ならば2010年式はどうだろう。走行距離は5万km/9万kmでみてみた。各車の「新車からの残存率」は、ヴォクシーが56%/47%、ステップワゴンが54%/43%、セレナは52%/41%だ。
この比較では明らかにヴォクシーが有利。それでも、ほかの2車種も高水準にある。
ヴォクシーの下取査定額が高いことは、自動車業界関係者の間では良く知られている。ヴォクシーを販売するネッツトヨタ店のセールスマンも、「下取査定額が高めだから、代替えをお客様に提案しやすい」と言う。残価設定ローンの残価率(新車からの残存率)も、高めに設定されている。
ただし、グレードによって条件が異なる場合があるので注意したい。ここで取り上げたヴォクシーZS煌IIは、エアロパーツを備えたスポーティな特別仕様車。新車時だけでなく、中古車になった時の人気も高い。そのために、特にブラックボディは高値で取り引きされている。
またステップワゴンスパーダZクールスピリット、セレナハイウェイスターVセレクションも、エアロパーツを装着して各種の快適装備を充実させた仕様だ。エアロパーツを装着したグレードは新車価格が高いから、エアロの外観が好きでもないのに、ヴォクシーZS煌IIなどを選ぶ必要はない。
姉妹車になるノアの標準ボディでも良いが、予算に余裕があり、選択に迷った時には好条件で売却できるエアロパーツを装着した仕様を選ぶと良いだろう。
ここで取り上げた3車種は、いずれも各メーカーを代表する背の高いミドルサイズミニバンの人気車種。とはいえエアロパーツを装着したグレードは、新車価格が250~300万円に達することもあり、中古車の購入を希望するユーザーも多い。旺盛な需要が中古車価格を押し上げた。
実用的で価格も割安なミニバン、しかも売る時もオトク!
3年後と5年後で、新車からの残存率があまり変わらないことも魅力だ。さすがに減価償却期間を満了する6年を超えると低下するが、2回目の車検が迫った段階で売却すれば、好条件を引き出せる。
ヴォクシー/ステップワゴン/セレナは、実用的で価格は割安なミニバン。しかも売る時もオトクなわけだ。
[Text:渡辺陽一郎]
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