ホンダ フリードスパイク 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:島村栄二
車中泊の旅を楽しみたい!と思わせるクルマ
走りの方はどうか。
簡単に言えば、まんまフリードである。エンジン/ミッションはフリードと同じ1.5リッター+CVT。L15A型のi-VTECエンジンは、118馬力/14.7kgmと数値は標準的だが、低速トルクが豊かで、ゴー・ストップの多い街中では実に快調に走ってくれる。
ホンダらしく回せばしっかり回るんだけど、実用性もここまで高いとは、さすがエンジン屋のホンダ。
高速道路で追い越し車線をキープしようとすると、顔がデカい分空気抵抗がちょい多く、アクセル踏み込み量が多くなって燃費も落ちてくるが、これだけのスペースユーティリティをこの値段で手に入れられると思えば、その程度のことは問題ないべ。
燃費は、10・15モードで16.4キロ(FFモデル)。実燃費でリッター12~13キロというところでしょうか。
乗り味は「しっとりソフト」。サスペンションがいい感じでしなやかに動き、1クラス以上アッパーに感じる。それでいてちょいハードな走りをしても、問題なくついてきてくれるのもさすがホンダ。やるなあ。
このへんはフリードとまったく同じなんだけどね。なにしろ「好評のフリードと同じ乗り味になるよう努めました」と開発陣が言うくらいだから。
要するに、走りはフリードなんですよ。そりゃもう平和そのもの。上質なる草食感覚だ。いい感じでフワ~ッと走ってくれる。
個人的にミニバンは趣味ではないのだが、「好評のフリードのアクティブな車中泊バージョンを作ってみました!」という、このフリードスパイクのコンセプトは、きょう日かなり魅力的ではないだろうか?
老後はこんなので車中泊の旅を楽しみ、漂泊の老人になってみたい!!と、真剣に思う不肖MJであった。
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