ホンダ フィットハイブリッドRS 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)

ホンダ フィットハイブリッドRS 試乗レポート/渡辺陽一郎
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フィットハイブリッドに「RS」が登場!フィットRSやCR-Zとの違いは?走りの実力は?

ホンダ フィットハイブリッドRS フロントイメージ

オジサン世代が若い頃は、“ホンダ”といえばスポーティクーペ。CR-X、インテグラ、プレリュードなど、硬派なスポーツカーからデートカーまで、数多くのクーペがそろっていた。

ところが今では、硬派なドライバーやデートにクルマを使う若年層は激減。この市場動向に沿って、クーペだけでなくスポーティカー自体が少数派になった。

今やホンダのスポーティカーといえば、クーペなら「CR-Z」、リアシートも使いやすい車種となれば「フィットRS」だけだ。この2車はバリバリのスポーツカーではないが、ボディサイズが適度で日本の峠道でも扱いやすく、価格も手頃で現実的に選びやすい。

そして2012年5月、フィットハイブリッドにもスポーティな運転感覚が味わえる待望の「フィットハイブリッドRS」が登場した。

ホンダ フィットハイブリッドRS フロントイメージホンダ フィットハイブリッドRS リアイメージホンダ フィットハイブリッドRS フロントイメージホンダ フィットハイブリッドRS リアイメージホンダ フィットハイブリッドRS サイドイメージ

加速感は1.8リッタークラス並と、コンパクトカーの中でもかなり強力

ホンダ フィットハイブリッドRS RSエンブレム

フィットはハイブリッドの比率が高く、全体の約40%に達する。となれば、ハイブリッドにRSを求めるユーザーも多いだろう。

「ホットハッチ」などと呼ばれたスポーティなコンパクトカーは、昔から数多く存在した。今でもヴィッツに「RS」、デミオには「スポルト」が設定されている。

しかし、ハイブリッドとなれば話は別だ。アクアは走りは良いがスポーティ指向ではなく、レクサスCT200hは価格が高い。CR-Zでは実用的なニーズに合わないユーザーにとって、フィットハイブリッドRSは「エコ時代のスポーティカー」になり得る。

ホンダ フィットハイブリッドRS 1.5L i-VTECエンジン+IMA

「フィットハイブリッドRS」の最大の特徴は、CR-Zと同様の1.5リッター4バルブエンジンを搭載していることだ(他のフィットハイブリッドは1.3リッターエンジンがベース)。

エンジンとモーター駆動を合算したシステム最高出力は、1.3リッターベースが98馬力となるのに対し、1.5リッターは124馬力に高められる。数値は1.5リッターのノーマルエンジンが発揮する120馬力に近いが、その運転感覚は1.8リッタークラス並だ。

採用されるモーターは1.3リッター用と同じタイプながら、反応が素早く、動力性能を的確にサポートしてくれる。発進直後の1,500回転付近でも十分な駆動力が発揮され、粘り強さを感じる。

2,500回転付近で巡航中にアクセルペダルを踏み増せば、モーターの支援で駆動力が即座に上昇。4,000回転を超えた領域に達すると吹け上がりも鋭くなり、加速感はコンパクトカーではかなり力強い。

3モードドライブシステムの制御でやや気になる点が

ホンダ フィットハイブリッドRS「3モードドライブシステム」

試乗したフィットハイブリッドRSは6速MTではなくCVTモデルだったが、それでもCR-Zと同じく、ECON/NORMAL/SPORTの3モードが設定できる。

「ECON」モードはアクセル操作に対する反応が穏やかになり、エアコンの制御も変更されて燃費を節約する。「SPORT」モードでは変速の仕方が変わって車速に対するエンジン回転が高まり、機敏な走りを楽しむことが可能だ。6速MT仕様では、「SPORT」を選ぶとフル加速時に3秒間ではあるがモーターの駆動力をさらに強める機能も備わる。

CVTの制御で気になったのは、「ECON」モード時にはアクセルペダルをフルに踏み込んでもECONモードがほぼそのまま維持されてしまうため、加速が非常に鈍いこと。

高速道路の合流や追い越しなどでは、安全を考えても可能な限り高い出力を発揮させたい。せめてアクセルを全開にした時は、ECONモード時でも自動的にSPORTモードに切り換えるべきだろう。もちろん手動で切り換えても良いのだが、フィットハイブリッドの切り換えスイッチはインパネ右下の低い位置に装着されているため、ハンドルの右脇に付くCR-Zに比べてかなり操作がしにくい。

ホンダ フィットハイブリッドRS「RS用メタル製スポーツペダル」

エコカーとはいえ、イザという時にアクセルを踏み込めば高い出力が得られることもフィットハイブリッドRSの大切な価値。その意味でもSPORTモードへの自動切り換え機能が欲しい。

ちなみにスバルの「SIドライブ」も、先代レガシィが採用された時には、燃費重視のインテリジェントモード時にはアクセル全開でも駆動力が削がれていた。それが今は、アクセルを踏み込めば高い動力性能を発揮できる設定に変わっている。

なお、ATの場合1.5リッターのノーマルエンジンを積んだRSと同様、ハンドルにパドルシフトが備わっている。7速ATとしての疑似的な変速操作が行えて、峠道などにおけるスポーティドライブでは便利だ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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