日本人なら憧れる!スポーツカー対決「ホンダ 新型NSX」vs「日産 GT-R」(4/4)
- 筆者: 山本 シンヤ
アメリカで開発・生産される新型NSXだが、初代の思想やDNAはしっかりと受け継いでいる
新型NSXはアメリカ開発・アメリカ生産と言うことで、日本人にとっては複雑な気持ちになるのも解るが、テッド・クラウス氏は初代NSXに感銘を受けてホンダに入社したと言う“アツい男”で、過去に栃木研究所で運動性能を研究していたこともあり、初代NSXの開発責任者・上原繁氏の想いやNSXの名を受け継ぐ責任や重圧も十分理解している。
「新型NSXはシステムもテクノロジーも異なりますが、『ドライバーが中心』『軽さ』『レスポンシブル』と初代NSXの思想&DNAは受け継いでいます。また、インテリアも初代NSXの視界の良さを受け継ぎ、デザインが主張しないように心がけました」と語っている。
ちなみに新型NSXはニュルブルクリンクのタイムは公表していない。
これは開発テスト時にニュルが速度規制(2015年のVLN1での事故が原因)になったことから、正式なタイムアタックを実施していないからだと言うが、要所要所でタイム計測は行なっているそうだ。ホンダ関係者によれば「7分30秒を切るくらいのタイムなのでは?」とのことだ。
ちなみに初代最速となるNSX-R(NA2)は7分56秒を記録しており、それと比較すると伸び代が少ないように思えるが、新型NSXは素のモデルであると言うことを忘れてはいけない。ちなみに初代NSXの素のモデルのタイムは8分16秒だ。
もちろん、今後登場が噂される「走りに特化したモデル(タイプR!?)」は、GT-R NISMOの記録更新はもちろん、同じ電動AWDを採用するポルシェ918の記録(6分57秒)も狙っているのかも!?
2車で決定的に異なるのは、やはり「価格」
ただし、決定的に違うのは車両価格。
GT-Rは初期モデルと比べると値段はアップしているが、996万084円~1170万5040円のプライス。最も高額となるNISMOの価格は1870万円。
それに対して、新型NSXはモノグレードで2370万円と、GT-Rと比べると倍近いプライスだ。値段だけで言ってしまえば、やはりGT-Rの方がパフォーマンスに対してお買い得となる。
だが、それだけで判断するのは無意味であるのがスーパースポーツの世界。
「●●だからGT-R」「▼▼だからNSX」と言う判断をするのは野暮な話。開発陣の想いやパッションに共感、もしくは自分の直感を信じて選んだモデルがベストバイだろう。
この記事にコメントする