日本人なら憧れる!スポーツカー対決「ホンダ 新型NSX」vs「日産 GT-R」(2/4)
- 筆者: 山本 シンヤ
スカイラインから独立し、グローバルモデルとして世界で活躍する「GT-R」
2007年に登場した現行の「GT-R」はスカイラインシリーズから独立し、日産のトップモデルになると同時に世界販売されるグローバルモデルになった。
車両コンセプトも「レースカーのホモロゲモデル」から「マルチパフォーマンススーパーカー」と、これまでのツーリングカーのカテゴリーからスーパースポーツジャンルへ参入したのが最大のトピックだろう。
「プレミアム・ミドシップ・パッケージ」「独立型トランスアクスル4WD」「VR38DETTエンジン」「GR6型デュアルクラッチトランスミッション」ニュルブルクリンクで徹底的に鍛えられ、強靭で精度の高い「ボディ&サスペンション」など、部品一つ一つに、ミスターGT-Rと呼ばれた元開発責任者(現・華創車電社 車両開発担当 副社長 兼 華創日本株式会社 代表取締役COO)の水野和敏氏の理路整然としたアイデアが凝縮されている。
生産方法も他のスーパースポーツとは真逆で、専用ファクトリーで職人による組み立てではなく、日産自動車の栃木工場の量産ラインで他のモデルと同じように生産が行なわれ、量産技術の精度の高さ、そして“ニッポンの物作り”の強さを高くアピールしている。
また、「最新のGT-Rは最良のGT-R」と毎年手を止めることのない進化・熟成も話題となった。
それは水野氏が日産を退職した後も継続され、田村宏志氏がCPSとなった2014/2015モデルはGT(グランツーリスモとしての洗練された走り)とR(レーシングテクノロジーによる速さ)の両立も話題となった。
ニュルにおける量産市販車最速記録を持つGT-R
2016モデルが登場しないことからフルモデルチェンジも噂されたが、ニューヨークショー2016でお披露目された2017モデルは、更なるパフォーマンスアップ伴った機能性アップのためのエクステリア変更、スーパースポーツに見合うインテリアへの刷新、遮音性アップや音/振動の低減など、現行GT-R史上最大の変更を実施。「R35GT-Rの伸び代はまだまだある」と言うわけだ。
車両の総合性能がタイムに反映されやすい、ドイツのニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(北コース)でのタイムアタックも進化・熟成度を確認するために毎年行なっており、当初はポルシェから異論があったが7分38秒54(2007モデル)から7分18秒6(2013モデル)、更にスペシャルなNISMOモデル(Nアタックパッケージ:2014モデル)は7分8秒679と量産市販車最速記録を持つ。
2017モデルにもNISMOが設定されているため、更なるタイム更新もあるかも!?このようにGT-Rは「ニッポンの物作り」を集結させたスーパースポーツである。
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