autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム ホンダ新型モデルを集中投入! 新型シビックはオデッセイの二の舞いに?

自動車評論家コラム 2017/5/17 17:52

ホンダ新型モデルを集中投入! 新型シビックはオデッセイの二の舞いに?

ホンダ新型モデルを集中投入! 新型シビックはオデッセイの二の舞いに?

現行モデルが未だに販売好調の中投入される新型N-BOX|最新情報・燃費・価格

ホンダ N-BOX

ホンダがこれから新型攻勢をかけてくる。大幅な変更を加える新型フィットを皮切りに、登場前から色々な意見が飛び交う新型シビック。さらには軽自動車期待の新型N-BOX、そして待望のハイブリッドを追加し、不評のデザインを変えてくると言われる新型ステップワゴン。夏から秋に怒涛の新型車を投入し、市場活性化を狙うホンダの動きをユーザー視点で評価してみようと思う。

まずは気になるN-BOX。ホンダ販売店などの情報をまとめると、新型N-BOXは2017年8月に発売されるようだ。

フルモデルチェンジが近づいた2017年4月の時点でも、現行型のホンダN-BOXは1か月に1万2265台の登録を届け出しており(N-BOXスラッシュと同プラスを含む)、軽自動車では販売首位だ。そのために次期型となる新型N-BOXは、外観を含め商品特性を大幅に変えることはない。以前はフロントマスクをホンダ フィットのように変更するかと思われたが、グリルの形状がU字型に少しアレンジされる程度らしい。

むしろ大きく変わるのはインテリアのアレンジだ。現行型は発売時点で後席のスライド機能がなかったが(開発者は荷室が広いから後席を前方にスライドさせなくてもベビーカーなどが十分に積めるとコメントしていた)、後からマイナーチェンジで追加していた。そのために現行型の後席スライド装着車は荷室床面が65mm高まり、収納性を少し悪化させた。しかし新型は他の軽自動車と同じく、スライド機能を備えて荷室の床が低い。

また助手席にはトヨタ ポルテ&スペイド、トヨタ ヴェルファイア&アルファードのような長いスライド機能が用意されるのが特徴のようだ。運転席側の後席にチャイルドシートを装着した時に、助手席を大きく後方にスライドさせると子供に近づいてケアをしやすい。助手席の足元空間も広がり、ゆったりと座れる。

燃費性能も向上するだろう。今後は新燃費基準のWLTPも導入されるから、極端にJC08モードを追いかけた設定にはしないと思うが、現状でターボを装着しないノーマルエンジン(NA)車の数値は、25.6km/Lにとどまる。ライバル車のダイハツ タントが28km/L、スズキ スペーシアは32km/Lだから新型N-BOXも改善を加えてくるはず。

安全装備では、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備を高機能化する。現行型は赤外線レーザー方式で歩行者を検知できず、作動速度の上限も時速30kmと低いからだ。

コスト面で有利な赤外線レーザーと単眼カメラを使う可能性もあるが、ホンダ フリードはミリ波レーダーと単眼カメラのホンダセンシングを6万6000円で設定した(オプション価格が5万4000円の右側電動スライドドアとセットにして12万円)。そしてダイハツのタントやミライースが装着する2個のカメラを使うスマートアシストIIIも6万4800円だから、フリードと同等のホンダセンシング採用も可能だろう。そうしないと新型N-BOXは手を抜いた印象になる。

なお現時点で特別仕様車のSSパッケージを中心に、現行型N-BOXの在庫車はディーラーオプションのサービス装着も金額に含めれば、20万円近い値引き販売をしている。現行型の好調な売れ行きを考えると、次期型の新型N-BOXもかなりの人気車になるだろう。

■評価:優

>>歴代シビック/N-BOXや新型フィットを写真で見る

7月にも国内に導入される新型シビックの前後には注目モデルも

ホンダ 新型フィットホンダ 新型シビックタイプR

ホンダ新型シビックはすでに内外装のデザインなどが同社のホームページでも披露されている。発売は2017年7月だが、受注は6月下旬頃から開始する模様だ。

国内で売るのは5ドアハッチバックとセダン。5ドアハッチバックが搭載するエンジンは、ステップワゴンやジェイドと同様の直列4気筒1.5リッターターボと、スポーティモデルのタイプRには高性能な2リッターターボも用意する。セダンは1.5リッターターボだ。

緊急自動ブレーキを作動できるホンダセンシングも装着するが、路肩を歩く歩行者との接触を積極的に避ける歩行者事故低減ステアリング、先行車発進お知らせ機能などは省かれるという。

価格は販売店では「主力グレードが270万円くらい」としている。欧州や北米で販売される新型シビックの価格を見ても、同等の性能を備えた仕様が250~300万円だ。安全装備を装着して270万円くらいと考えておけば良い。

ボディサイズや動力性能を考えると、ライバル車はスバル インプレッサとマツダ アクセラだ。ただし、新型シビックの価格はこれらのライバル車よりも20~30万円高くなりそう。駆動方式は異なるがスバル レヴォーグあたりに近い。

問題は売り方だ。シビックといえば、かつて人気の大衆車だったが、売れ行きの低迷によって国内販売を打ち切った経緯がある。7月に発売する新型シビックも価格が高く、往年の魅力を引き継げるプロモーションを入念に展開しないと好調に売るのは難しい。漠然と売ったのでは不人気車になり、シビックファンを悲しませるだけだ。

しかも同じ頃に、大量に売られるN-BOXが新型へフルモデルチェンジを行い、2017年6月下旬にはフィット、7月上旬にはホンダグレイスも規模の大きなマイナーチェンジを実施する。これでは新型シビックが埋もれかねない。

ちなみにミニバンの現行オデッセイもフィットやSUVのヴェゼル、軽自動車のN-WGNと発売時期が重なり、登場のインパクトが乏しく発売直後から伸び悩んだ。ホンダの場合、新型車の発売が一時期に集中して、その後は廃れることが多い。

シビックのような売りにくい車種は、新型車の乏しい時期に発売して、ていねいに浸透させることが大切だ。そうなれば新型シビックを目当てに来店した客がヴェゼルやフィットを買うことも考えられ、相乗効果も期待できる。

■評価:良

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現在の商品ラインナップの充実度と売れ行き

ホンダは比較的、日本の市場に合った商品をそろえる。軽自動車は豊富で、ミニバンもコンパクトなフリードを含めてステップワゴンやオデッセイもある。SUVのヴェゼルも人気が高い。ハイブリッドを選びやすいことも特徴だ。

そのために2016年度(2016年4月~2017年3月)の統計を見ると、世界生産台数の14%を日本国内で売った。10%の日産などに比べると国内比率が高い。販売ランキングもトヨタに次ぐ2位だ。店舗数は日産とほぼ同じ2200店舗だが、ホンダの販売台数は日産の127%に相当する。

ただし、前述のように新型車の発売タイミングが悪く、新型車ラッシュになるとユーザーサービスの質が低下する。偏りのない発売をすべきだ。

■評価:優

安全&環境性能の先進性

ミリ波レーダーと単眼カメラを使ったホンダセンシングをコンパクトカーにも採用するなど、安全装備には積極的に取り組む。ハイブリッド車を含めて、環境性能もおおむね良好だ。

■評価:優

ディーラー網の充実度とユーザーサービスの積極性

ホンダカーズのショールーム

前述の全国に展開する2200店舗は、トヨタ4系列の4900店舗に比べると半数以下だが、販売網としては2位に位置する。それでもホンダカーズへの移行期には、小規模なプリモ店が淘汰された経緯がある。

またホンダの場合、残価設定ローンの金利もフルローンと同様に実質年率3.5%だ(時期に応じて変わる)。他メーカーの場合、残価設定ローンは返済期間満了時に代替えを推奨しやすいことから金利を引き下げ、フルローンは高金利にする傾向が見られるが、ホンダは比較的フェアな金利を設定している。

■評価:良

ユーザーから見たホンダの結論

ホンダ フィット

実用的でコンパクトな車種を豊富に用意するのは良いことだが、軽自動車に依存し過ぎている。2016年度に国内で販売されたホンダ車の内、46%が軽自動車であった。国内全体では34%だから、ホンダは軽自動車の比率が高い。

軽自動車の比率が過度に高まると、さらなる増税を招く可能性がある。公共の交通機関が未発達な地域で暮らす人達などの生活を圧迫してしまう。今後も軽自動車の規格が維持されて優しいクルマであり続けるためには、そこに頼り過ぎないことが不可欠だ。

また今のホンダ車は実用性が高い一方、乗り心地などの質に不満を感じることがある。現行フィットの開発では、フォルクスワーゲン ポロを参考にしたといわれたが、その上のVWゴルフを追い抜く勢いでぜひとも開発して欲しい。

[Text:渡辺陽一郎]

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