ホンダ フリードハイブリッド/フリードスパイクハイブリッド 新型車解説(3/3)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:茂呂幸正
搭載エンジンはCR-Zと同じ1.5リッターで、65kW(88ps)/132N・mのパワー&トルクを発生し、これに10kW(14ps)/78N・mの電気モーターが組み合わされる。
フラットなトルクを発生するガソリンエンジンに、発進直後から高トルクを発生する電気モーターを組み合わせることで、システムとして発生できるのは73kW/159N・mとなる。しかもこの最大トルクを1000回転から1500回転という低回転域で発生するのが特徴だ。
これに加えてCVTもハイブリッド専用のチューニングを施し、多人数乗車にも対応できるようにローギアード化が図られている。これによって発進時から力強く余裕のある走りを実現している。
同時に、燃費の良さも特筆モノだ。
フリードハイブリッドの燃費は「24.0km/L(10・15モード)/21.6km/L(JC08モード)」と、フリードのガソリン車に比べて格段に良い。ガソリン車もFFならば「17.0km/L(10・15モード)/16.6km/L(JC08モード)」と決して悪くはないが、フリードハイブリッドの燃費が際立って優れている。
フリードハイブリッドは、ニッケル水素電池やコントロールユニットがラゲッジスペース下の空間に搭載されているが、フリードでは床面が65mmほど高くなったものの、ガソリン車と同等の居住性やシートアレンジなどを実現した。
またフリードスパイクハイブリッドでは、ハイブリッド化による床面の上昇を35mmに抑えた上で、スパイクの特徴である反転フロアボードを新設計してガソリン車とほぼ同等の使い勝手を実現している。
広く、使いやすいハイブリッド車に仕上がったと言えるだろう。
フリードハイブリッドはマイナーチェンジで魅力を向上させた上に出来の良いハイブリッドカーへと仕上げられており、ハイブリッドカーの販売比率はかなりのものになりそうである。
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