ホンダ 新型フィットハイブリッド vs トヨタ アクア どっちが買い!?徹底比較(2/2)

ホンダ 新型フィットハイブリッド vs トヨタ アクア どっちが買い!?徹底比較
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フィットハイブリッド vs アクア 走行安定性・乗り心地対決

トヨタ アクア[Sグレード]ホンダ 新型フィットハイブリッド

走行安定性は同程度だが、アクアの方が低重心ということもあり軽快に曲がる印象だ。

全長/全幅/ホイールベースの数値は両車とも同等だが、全高はアクアが1,445mmでフィットハイブリッドより80mmほど低い。

このあたりはドライバーの好みで評価が変わるが、フィットハイブリッドは“安定指向”、アクアは機敏で“スポーティ指向”といえるだろう。

乗り心地は、アクアは路面上のデコボコが直接伝わりやすいが、対するフィットハイブリッドには重厚感が伴っており、フィットハイブリッドのほうが乗り心地は勝っている。

フィットハイブリッド vs アクア インパネ・ラゲッジ対決

ホンダ 新型フィットハイブリッドホンダ 新型フィットハイブリッドトヨタ アクア[Sグレード]トヨタ アクア[Sグレード]

インパネなど内装のデザインは、アクアは立体的でフィットハイブリッドはオーソドックス。

内装の質感が高いのはフィットハイブリッドだろう。アクアはシボ(インパネなどの表面の模様)の入れ方が個性的で、好みが分かれる。

居住性は、全高の違いによってアクアは着座位置が少し低め。

手足を伸ばし気味に運転するタイプで、ドライバーの姿勢も少しスポーティとなる。対するフィットハイブリッドはコンパクトカーらしく、床と座面の間隔を十分に確保することで、空間効率を高めている。

ホンダ 新型フィットハイブリッドトヨタ アクア[Sグレード]

リアシートはフィットハイブリッドの圧勝だ。

アクアは全高が低めで天井を後ろに向けて下降させたから、着座位置が下がって腰の落ち込む座り方となる。

アクアは身長170cmの大人4名が乗車して、リアシートに座る同乗者の膝先空間は握りコブシ1つ半。座面のボリューム感も不足している。

対するフィットハイブリッドは、前述の測り方でリアシートに座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ半。腰の落ち込み方も少なく、アクアと違って窮屈とは感じにくい。

ホンダ 新型フィットハイブリッドホンダ 新型フィットハイブリッドトヨタ アクア[Sグレード]トヨタ アクア[Sグレード]

荷室の広さと使い勝手ではさらに差が付く。

従来型と同様、フィットは燃料タンクをフロントシートの下に設置するから荷室の床が低い。もともと容量にゆとりがあり、リアシートを床面へ落とし込むように畳めばフィットはコンパクトカーで最大級の荷室を確保することが出来る。アクアはシートアレンジが単純で、フィットのような多彩な機能は備わっていない。

こういった機能の違いに前述の価格差まで加えると、総合評価ではフィットハイブリッドが勝る。

アクアはダイレクト感のある運転感覚が魅力で、クルマ好きには受けそうだが、コンパクトカーのユーザーは多用途性を求める傾向が強い。比較検討されるとアクアは辛いところだ。

こうなるとアクアには、JC08モード燃費を40km/L前後まで引き上げたり、高速域にも対応できるミリ波レーダーを使った衝突回避の支援機能が求められるだろう。居住性や積載性はマイナーチェンジではほとんど改善できず、燃費性能と安全性能で優位に立つしかない。

フィットも衝突回避の支援機能として「シティブレーキアクティブシステム」をオプション設定するが、赤外線レーザーを使ったタイプだから作動は時速30km以下のみだ。そのためにサイド&カーテンエアバッグとセットで約6万円と価格を抑えるが、アクアとしては高速域のカバーで差を付けるしかないだろう。

ホンダ 新型フィットハイブリッド

一方、フィットで注意したいのは納期。

ディーラーでは8月上旬から受注を開始しており、ハイブリッドの比率が圧倒的に高い。9月に発表された後に試乗を行い、「シティブレーキアクティブシステム」を含んだ「セーフティパッケージ」を加えると、4~6ヶ月も待たされる心配がある。

半年も待てば、納車前にユーザーの愛車が車検を迎えるケースも生じるから、需要の先読みを入念に行って生産計画を立てて欲しい。

それにしてもフィットのフルモデルチェンジは、日本車全体の売れ行きに影響を与えそうだ。直接関係するのはアクアを筆頭にした1.3~1.5リッタークラスのコンパクトカーだが、小さなクルマに代替えするユーザーも従来以上に増えるだろう。

特にトヨタは、今のところ販売面ではアクアとプリウスに頼り切っている状態だが、それ以外の車種の充実も図って欲しい。

ホンダがフィットと軽自動車のNシリーズで攻めるなら、トヨタは趣味性も味わえる小型&普通車のワイドなバリエーションに力を入れて応戦すべきだ。

小さくて安く高機能なクルマが充実するのは、ユーザーにも環境にも良いことだが、そこに偏ると寂しい。ホンダも同じく、実用重視ならフィット/Nボックス/ステップワゴンの3車があれば大半のニーズに応じられるが、ホンダはそういうメーカーではないと思う。だから今後登場する軽自動車のスポーツクーペやNSXに期待がかかる。

クルマ好きのオジサンとしては、小さくて優れた買い得車が登場するたびに、嬉しい半面、ちょっと心配になってしまうのだ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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