ホンダ フィット グレード比較(2/3)

13G・13Gスマートセレクション・13L／抜群のコストパフォーマンス

従来からフィットは排気量の少ない1.3リッター車が良く売れていたが、今回のモデルでもその傾向は変わらないと思われる。

フィットハイブリッドが一定以上の比率で売れるのは確実なので、1.3リッター車の販売比率が下がる事は避けられないが、それでも主力は引き続き1.3リッター車だ。

フィットのガソリン車は、幅広いユーザーにお勧めできる。1.3リッター車にはベースとなる「13G」のほか、「13Gスマートセレクション」「13L」の計3グレードが用意されている。

ベースグレードである「13G」の価格は123万円。MC前に比べると3万3千円高くなったが、これは燃費や仕様の向上などの分ということになる。多少高くなったとはいえそれなりにリーズナブルな価格であるのは変わらないが、「13G」では今ひとつ便利な装備が不足している感がある。

それを補うのが13Gに設定されている「Fパッケージ」と呼ばれるセットオプションだ。13Gを買うのであれば、このFパッケージを装着すると良いだろう。

13Gの「Fパッケージ」に含まれているオプション品は、「電動格納式リモコンカラードドアミラー」「運転席ハイトアジャスター」「LEDドアミラーウインカー」「高熱吸収/UVカット機能付きプライバシーガラス」など。Fパッケージの価格は6万円で、多くのユーザーが欲しいであろう装備が含まれている。

ひとつ上のグレードとなる「13G スマートセレクション」は135万円。

「13G Fパッケージ」からはさらに6万円高くなるが、「ホンダ スマートキーシステム（1ヶ）」「ETC車載器」「バニティミラー」「ハーフシェイドフロントガラス」などが付いており、これもかなりのお買い得感がある。※以前は、スマートキーだけで6万円（キー2ヶ付）という価格だった。

結果的に、この「13G スマートセレクション」が新型フィット（ガソリン車）でイチ推しのグレードとなる。

なお、13Gと13Gスマートセレクションには、CVT車のほかに5速MT車の設定がある（FF車）。

だが、実はCVTと5MT車が同じ価格となっているため、どうしても5MTでないとダメというユーザー以外は、普通は価格が高く設定されている「CVT車」のほうがお買い得だろう。

また、充実装備を備えた1.3リッターエンジンの上級グレードが「13L」だ。FFのCVT車は149万円の設定となる。

これは「13G スマートセレクション」に対し、「ディスチャージヘッドライト」「セキュリティアラーム」「フルオートエアコン」「テレスコピックステアリング」「車速連動間欠フロントワイパー」などが追加される。

他にもインテリア回りの細かな仕様がいくつか異なるものの「13G スマートセレクション」との価格差14万円は、ちょっと大きめな印象を受ける。

15X／1.5リッターエンジンにクルコンなどが標準装備の豪華なフィット

高齢化社会が進む中で、年配ユーザーの中にはもう大きなクルマはいらないが、安っぽいクルマにも乗りたくないというユーザーが沢山いる。

子育てが終わった世代なので、夫婦が快適に乗れるなら小さなクルマのほうが扱いやすいが、小さくて安いクルマは往々にして装備や仕様に不満がある、と感じているユーザーが多いのだ。

そんなユーザーに適しているのが、装備が充実している「15X」だ。

搭載エンジンの排気量が1.5リッターになり、1.3リッターに比べ走りに余裕がある。

逆に排気量が大きくなる分だけ燃費が悪化するのは避けられず、13G系が24.5km／L（13Lは22.0km／L）に対して、15Xは「20.0km／L」だから、買った後の維持費も多少高くついてしまう。

15Xの価格は149万8千円で、13Lと比べてたったの8千円しか高くない。これは装備にも違いがあるためだ。

13Lに標準のディスチャージヘッドライトが、15Xではオプション設定になるのが典型的な例だ。

逆に「運転席＆助手席シートヒーター」「クルーズコントロール」などが追加され、ほかにも内装系の仕様の違いもあるのだから15Xと13Lの比較では、むしろ15Xのお買い得感が際立っている。