マイナーチェンジで乗り味もエクステリアも“正当進化”!「ホンダ CR-Z」試乗レポート(1/3)
- 筆者: マリオ 高野
- カメラマン:和田清志
リアシートが狭すぎて実質的には二人乗りに近いことと、乗り心地がやや硬いこと(マイチェン前の印象)以外にネガティブな部分は見当たらず、もし自分がホンダ党だったら、極めて高い確率でCR-Zを所有していたはずなので、今の販売面での低迷ぶりは残念至極です。
スーパーGTにおいては2013年にチャンピオンを獲得。市販車とは異なるV6ターボのMR車ながら、ハイブリッドならではの立ち上がりの速さにひたすら感心させられてきましたが、結果を残しているスーパーGTへの参戦ですら今季で終了とのことで、モデルとしての終焉を感じさせ寂しい限りです。
ですが、今回のマイナーチェンジによる進化熟成ぶりには目を見張るものがありました。
あの「硬い」乗り心地が大きく改善された!
まずは“乗り心地が劇的に良くなっている”点に注目です。
CR-Zというと、往年のCR-Xを彷彿とさせる切れ味の鋭いハンドリングには定評がある一方、乗り心地にもかつてのCR-Xっぽい硬さが再現されたことで強めのピッチングが気になるなど、快適性においてはあまり芳しくないところがありました。
2012年夏のマイナーチェンジでやや改善されたものの、長距離ドライブではまだ硬さが気になりましたが、それがほぼ全面的に解消したといえるレベルに改善されています。
逆に、従来のCR-Zの硬派なアシが好きだった人にとっては柔らかすぎると感じるかも知れないほどですが、持ち味である切れ味鋭い操縦性は健在。路面から突き上げられる上下動を柔軟に吸収しつつ、余計な動きはしっかり抑えられているので、コーナリング時に腰砕け感がでることはありません。
公表内容としては「サスペンションのダンパー減衰力とバネレートを見直した」とありますが、イメージとしてはダンパーのフリクションが徹底的に排除された印象で、サスペンションが壮絶スムースに動くようになった感触です。
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