日本にない日本車 ホンダ 「欧州シビック」/桃田健史(2/2)

日本にない日本車 ホンダ 「欧州シビック」/桃田健史
ジュネーブショー2013 ホンダブース ジュネーブショー2013 ホンダブース シビックベースのレーシングカー シビック ツアラー・コンセプ NSXコンセプト シビック ツアラー・コンセプ シビック ツアラー・コンセプ シビック ツアラー・コンセプ シビック ツアラー・コンセプ シビック ツアラー・コンセプ NSXコンセプト 画像ギャラリーはこちら

本物志向の欧州で、新たなスポーティの追求

シビックベースのレーシングカー

「WTCCへの参加は、欧州各地のディーラー、そして顧客から、我々が予想していた以上にポジティブな反応があり、驚いている」(欧州ホンダ関係者)という。

そうした流れをさらに加速させるため、次期「タイプR」量産車の年内テスト開始について、記者会見でコメントしたのだ。

NSXコンセプトNSXコンセプト

現在、WTCCのチーム運営は、イタリアの「JAS(ヤス)モータースポーツ」が行っている。ホンダの栃木研究所からは、空力パーツに関する開発などで、頻繁に技術者がイタリアに飛んでいる。それが、次期「タイプ」量産向けのテストカーでは、ホンダのドイツR&Dも連携して、ニュルブルクリンクでの実走開発が進むのだ。

欧州でホンダブランドの再構築をするには、WTCC技術を目一杯盛り込んだ、本格派の「タイプR」の登場が必然なのだ。

さらに、ブランド名はアキュラとなるが、ホンダの次世代スポーツカーの象徴として、 3モーターハイブリッドの「NSX」が、欧州でのホンダイメージアップに直結する。

では、次期「タイプR」の日本導入はあるのか、ないのか?

顧客からの強い声があれば・・・

シビック ツアラー・コンセプ

まず、「シビック・ツアラー」の日本導入について。

この可能性はほぼゼロだ。

そもそも、現行で「シビック」と呼ばれているクルマは、アメリカを中心に東南アジアなど向けの4ドアセダン・クーペと、欧州向けの5ドアハッチバックの2系統に分かれている。

前者は、Cセグメント。後者は「フィット」と同じセンタータンク型シャーシを持つため、Bセグメントに近い車体構成だ。

日本では、小型セダン市場の急速な縮小に伴い、2011年に発売を中止している。

NSXコンセプト

そうしたなか、欧州5ドアをベースに荷室を拡大した「ツアラー」は、日本市場では立ち位置がない。日本では同車、ボディサイズ的にやや大きい。日本ではやはり、「フィットシャトル」や「フリードスパイク」がベターなのだ。

では、次期「タイプR」はどうか?

欧州「タイプR」は過去2回、それぞれ2年間、限定発売というカタチで日本に輸入された。

NSXコンセプトNSXコンセプト

2015年発売予定の次期車については、現時点ではなにも決まっていない。

だが「日本から欲しいという声が強ければ・・・」(欧州ホンダ関係者)と、可能性を全面否定しなかった。

ホンダの欧州事業立て直しのためにも、これまで以上に開発に力が入る、次期「シビックタイプR」。WTCC参戦によって裏打ちされるその技術は、かなりの高レベルに達するはず。

だからこそ、日本でも声高に叫ぼう。

「タイプRが欲しい!」と。

「シビックタイプR」が「日本にない日本車」リストから外れることを、願いたい。

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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