欧州プレミアムワゴン 徹底比較(2/4)

欧州プレミアムワゴン 徹底比較
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ボディの大きさを感じさせないクイックな操縦性

BMW 5シリーズツーリングBMW 5シリーズツーリング

7シリーズとプラットフォームを共用した5シリーズは、4915mm×1860mm×1490mm、ホイールベース2970mmというディメンション。先代5シリーズが挑戦的なデザインだったのに対し、大人しめの印象となった。今回の中でも、ロングノーズとショートオーバーハングが際立つ。

エンジンバリエーションは、いずれも直列6気筒の、2.5リッター自然吸気と、3リッターの自然吸気とターボという3タイプ。全ユニットに、BMWならではのバルブトロニック(無段階可変バルブリフト)、ダブルVANOS(吸排気可変バルブタイミング)、ブレーキエネルギー回生システムなどの特徴的機構が与えられている。エントリーの523iは、最高出力190kW[258ps]/6600rpm、最大トルク310Nm[31.6kgm] /2600-3000rpmを発生。

車両重量は1900kgで、10・15モード燃費は10.8km/Lとなる。

エンジンスペック的には、今回の中でもっとも控えめながら、8速ATやローギアード化された最終減速比などにより、動力性能面での不満を感じさせることはなく、BMWが手がけたストレート6らしいスムーズな吹け上がりを味わわせてくれる。

また、電動パワーステアリングの採用や、後輪操舵も行なうインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングも特徴的で、ロック・トゥ・ロックはほぼ1回転とクイック。最小回転半径は5.5mとなる。これにより、ボディの大きさを感じさせないクイックな操縦性を楽しむことができる。

乗り心地は、ランフラットタイヤの標準装備に合わせてか、マウント類をソフトにした、快適性を重視した味付けとされている。

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ディーゼルならではの分厚いトルク

メルセデス・ベンツEクラスワゴンメルセデス・ベンツEクラスワゴン

2010年8月の変更で、「LED ドライビングライト」がフロントバンパー内に装備され、精悍な印象となった。また、E350ブルーテックアバンギャルドには、AMGスタイリングパッケージや専用18インチアルミホイールなどをセットにした「AMGスポーツパッケージ」がオプションとして用意された。

同パッケージ装着時のボディサイズは4910mm×1855mm×1500mm。ホイールベース2875mm。車両重量1980kg。数あるエンジンラインアップもEクラスの特徴。

3リッターV6コモンレールディーゼルターボエンジンは、最高出力155kW[211ps]/3400rpm、最大トルク540Nm[55.1kgm] /1600-2400rpmのスペック。500Nmをはるかに超える厚いトルクを、広い回転域にわたって発生するのが特徴。

これに7Gトロニック(7速AT)が組み合わされる。ガソリンエンジンでは実現できない、低回転域から湧き上がる分厚いトルク感が魅力。

また、ディーゼルというと、ガラガラという音や振動も気になるところだが、信号待ちなどアイドリングで停車しているときは、さすがに感じるものの、走り出してしまえば気になることはない。

10・15モード燃費は同クラスとしては上々の13.4km/Lで、燃料タンク容量が80リットルと、しかも今回のほかの車種よりも10リットル大きいので、航続距離が長いことも特徴だ。

タイヤサイズは、AMGスポーツパッケージでは、前245/40R18、後265/35R18となる。最小回転半径は5.3mと小さく、可変レシオの「ダイレクトステアリング」は、俊敏性を感じさせながらも、切り始めはマイルドで乗りやすい。

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新エンジンのピックアックは非常に良好

ボルボXC70ボルボXC70

高められた地上高と樹脂プロテクターによるSUVらしいルックスが特徴だ。

S80と共通のプラットフォームを採用したことで、ボディサイズは4840mm×1890mm×1605mm、ホイールベースは2815mmと大きくなった。1.9mに達しようかという全幅が印象的ながら、ハンドル切れ角がある程度は確保されており、最小回転半径は5.7mと6mを切っている。

2010年7月より発売された2011年モデルには、最高出力224kw[304ps]/5600rpm、最大トルク 440Nm[44.9kgm]/2100-4200rpmと、従来に比べてそれぞれ7%/10%向上した、改良型の3リッター直6ターボエンジンが搭載された。

同エンジンは、1000回転台半ばから緻密に過給し、ピックアップが非常に良好である。おかげで、車両重量1910kgというボディの重さを感じさせず、より軽々と走らせる印象となった。

6500rpmまで全域にわたり、いたってスムーズかつパワフルに吹け上がってくれる。

さらに、ブレーキエネルギー回生システムの投入も手伝って、10・15モード燃費は9.7km/Lに達している。ギアトロニックの6速ATおよびプレチャージ式電子制御AWDを採用する点は従来と同じ。

フットワークについては、上記2モデルが俊敏性を強調しているのに対し、XCはゆったりとした乗り味を持ち味としている印象。

2011年モデルでは、3段階レベル調整機能付きの速度感応式パワーステアリングが標準装備された。FOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシーの調整を、コンフォートからスポーツにしたほうが、街乗りでもむしろバネ下の動きが抑えられて心地よく感じられる面もある。

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デザイン・スペックの総評

5シリーズツーリングとEクラスワゴンはエンジンラインアップが多彩に揃えられており、Eクラスワゴンは、こうして日本でもディーゼルが選べるのが特徴的。XC70に搭載された新エンジンの仕上がりも素晴らしく、BMWの3リッター直噴パラレルツインターボ、メルセデスでは5.5リッターV8と肩を並べるといっても過言ではない。運転感覚には、クイックな動きによるスポーティさを全面的に打ち出した5シリーズツーリングに対し、XC70はその対極的な位置にあり、Eクラスワゴンは、アジリティと快適性を巧みに融合させているという印象。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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