独プレミアムブランドDセグセダンエントリーグレード 徹底比較(4/4)

独プレミアムブランドDセグセダンエントリーグレード 徹底比較
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プラスアルファに期待したい

走行走行

どちらかというとアウディは控えめで、ときには「女性的」と評されるイメージがあった。また、日本ではかつての販売体制の問題もあって、なかなかプレミアムブランドの一角として認識されてこなかったという経緯もある。

ところが、近年のアウディは違って、積極的に「攻め」に出ている。それはル・マンやDTMに代表されるモータースポーツでの活躍が大きい。それらが後押しして、「走り」のイメージの強いプレミアムブランドとして認識されるようになってきたといえよう。

新型A4は、旧来のアウディファンが望む、やや控えめで端正な部分も残しつつ、メルセデスやBMWと並ぶ強いキャラクターが与えられた。この路線変更は成功だと思う。また、ボディサイズが大きくなったことで、もはやA4というよりも、A4とA6の中間的な位置づけとなったように思える。

ドライブフィールも、従来に比べると格段に洗練されている。とはいえ、メルセデスのC200や、BMW320iが、エントリーグレードながらそれなりにまとまっていることを考えると、このA4 1.8TFSIにももう少しプラスアルファを期待したいところではある。これぐらいがいいところなのかもしれないが、アウディというブランドを手に入れることが第一目的つまり、あまり走りにこだわらないユーザーを主体のクルマという域を脱していないようにも思えなくもない。

プレミアムコンパクトセダンを代表するモデル

走行走行

BMWにとって3シリーズこそ主力商品であり、そして3シリーズはBMWを象徴するクルマであることをあらためて感じた。3シリーズは、このクラスでは、これまでA4やCクラスよりも、日本市場でも世界でも圧倒的に数が売れているわけで、そのあたり納得させられる造り込みの上手さというのは、確かにある。プレミアムコンパクトセダン界を代表するモデルである。

そして現行7シリーズや5シリーズでは、かなり前衛的なデザインを見せてきたBMWだが、3シリーズにもそれを感じさせるデザインを匂わせつつも、全体としてはオーソドックスにまとめている。旧来の3シリーズのファンがすんなり受け入れるであろうデザインになっている。このクルマに与えられた使命は、従来の5シリーズのユーザーをもカバーすることではないか。

320iは、3シリーズのエントリーモデルであり、BMWの代名詞であるシルキー6ではなく、バルブトロニック採用の自然吸気4気筒ユニットが与えられている。また、アクティブステアリングが選べないなど、上級グレードと差別化されているが、最近の一部改良で、装備類の大幅な充実が図られた。この背景には、320iが支持されているからにほかならない。3台中では、登場からもっとも時間が経過しているわけだが、その実力も魅力も色褪せていない。

メルセデス・クオリティへの期待に応える

走行走行

現行Cクラスが発売されて約1年、首都圏ではかなりの数を見かけるようになった。従来のCクラスは、メルセデスがセダンのラインアップの中におけるエントリークラスということを意図的に押し付けていたように思われた。それを現行モデルでは、このカテゴリーの中でトップになろうと執着して開発したことがうかがえる。結果、現行Cクラスはメルセデス・クオリティに期待するユーザーの満足するクルマに仕上がったと思える。なにせ、ブランド力は文句なしのモデルである。

実のところ、現行Cクラスはアバンギャルドのほうが販売比率は上とのことだが、それはユーザーがCクラスに何を求めているかがうかがい知れる部分ではある。しかし、エレガンスのほうがメルセデスにとってのスタンダードではある。また、走りに関する基本的なチューニングはすべて同じで、タイヤが16インチか17インチかという違いがあるが、今回あらためて、乗り味としては16インチ仕様のほうがマッチングがよいことも再確認できた。

おそらくこのクルマは、そつない仕上がり、商品力、価格×バリューの高さなどのバランスもよく、歴代Cクラスよりも好セールスを挙げ、売れ続けることと思われる。車両価格は、一見するとライバルよりも高く見えるが、HDDカーナビが標準装備されており、けっして高くないことがご理解いただけるだろう。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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