トヨタ×レクサス ハイブリッドカー 徹底比較(2/4)

トヨタ×レクサス ハイブリッドカー 徹底比較
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ちょっとスポーティで軽快な走り味

トヨタ サイトヨタ サイ

4,605mmというやや短めの全長に、1,770mmとややワイドな全幅を持つボディは、横から見るとトライアングルシルエットとなっており、これにより居住性と取り回し、Cd=0.27を誇る優れた空力性能などを上手く両立させている。

エクステリアは、HSではレクサスブランドのモチーフを随所に織り込んでいるのに対し、SAIは比較的オーソドックスなテイストでまとめられている。

フロントマスクもおとなしめのデザインで、万人向けではあるが、やや若々しさには欠ける感もなくはない。

リアビューは、HSが横長であるのに対し、SAIは縦長のテールランプを採用しており、印象はずいぶん異なる。パワートレインは、HSと共通の2.4リッターエンジン+THS-IIのハイブリッドシステムで、エンジンが最高出力110kW(150ps)、最大トルク187Nm(19.1kgm)、モーターが同105kW(143ps)、270Nm(27.5kgm)というスペック。

燃費は、10・15モードで23.0km/L、JC08モードで19.8km/Lと公表されている。動力性能に何ら不満はなく、HSよりも発進時の加速が若干軽く感じられる。

モーターによるトルク感はかなり力強い。ただし、EVモードやエコモードはあるが、HSにはあるパワーモードの設定はない。先にデビューしたHSでも感じられたスムーズさや静粛性の高さはSAIでも変わらず。

その上質感はプリウスとの大きな違いである。走り味は軽快で、ステアリングは軽く、HSよりもクイック。全体としては、見た目のイメージとは裏腹に、スポーティさを意識したことがうかがえる。

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レクサス車としてのクオリティ感

レクサス HS250hレクサス HS250h

SAIよりも全長が100mm近く長く、全幅はわずかにワイドという、ひとまわり大きなボディは、SAIよりも伸びやかな雰囲気を持っている。

全体のデザインテイストも、SAIとは似て非なる印象。ボディパネルの造形も表情豊かで、バンパーやボディパネルなど各部のパーツを仕切るラインを意図的に曲線とするなど、変化に富んだものとなっている。

さらに、クロームパーツを多用し、レクサス車らしい高級感を演出している。撮影車両のバージョンIは、内装の装備が重視されているグレードだが、こうしてスポーティグレードのバージョンSのようなエアロパーツや18インチタイヤ&ホイールを低価格で選ぶこともできる。

パワートレインはSAIと共通で、スペックも燃費もカタログ上は同じ。

ただし、車重がHSのほうが約60kg重く、18インチを選ぶとタイヤサイズはSAIが215/45R18であるのに対し、HSは225/45R18となるため、燃費の実測値では差が生じた。(最下部の総評を参照下さい)

ドライブフィールは、プリウスはおろかSAIともだいぶ異なり、高級車らしさが上手く表現されている。

乗り心地はソフトな中に引き締まった印象がある、フラット感のある仕上がり。スムーズでかつゆったりとしたステアリングフィールなど、見た目だけでなく乗り味においても、随所にレクサスの一員としての高いクオリティを感じさせる。

レクサス HS250hレクサス HS250hレクサス HS250hレクサス HS250hレクサス HS250h

抜きん出た低燃費

トヨタ プリウストヨタ プリウス

次世代車であることをアピールする5ドアハッチバックスタイル。

前述のSAI、HSは年齢層が高めのユーザーに向けたクルマであるのに対し、プリウスはその層も含め老若男女を問わないところは強みのひとつだろう。

パワートレインは、エンジンが1.8リッターで、モーターも上記2モデルより小さいものとなる。

スペックは、エンジンが最高出力73kW(99ps)、最大トルク142Nm(14.5kgm)、モーターが同60kW(82ps)、207Nm(21.1kgm)と、やはり上記2モデルに比べると明確な差がある。

むろん上記2モデルのほうが動力性能は勝るが、プリウスもけっして不満があるわけではない。従来よりも排気量の拡大されたエンジン、より高出力化されたモーターが効いて、高速巡航でも余力があり一般道でもモーターが力強く押し出す感覚が味わえる。パワーモードを選ぶと、一層それを楽しむことができる。

肝心の燃費についても、Lグレードでは10・15モードで38.0km/L、JC08モードで32.6km/Lと、上記2モデルはいうまでもなく、あらゆる市販車の中で抜きん出た低燃費を誇るのがプリウスの真骨頂だ。

実燃費についても下記の総評項のとおり好数値をマークした。

さらに、上記2モデルに比べてEVモードの領域が圧倒的に広いこともアドバンテージだ。反面、操縦安定性はまずまずであるものの、乗り心地には少々注文をつけたい。15インチタイヤ装着車であっても、あまり褒められたものではない。日常の足として使う上でも、もう少し洗練されることに期待したい。

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総評

参考まで、今回の撮影時の燃費の実測値をお伝えすると、高速道路を約80km/hで巡航すると、SAIが18.2km/h、HSが17.4km/L、プリウスが24.3km/hに。

郊外の、ときおり信号で止まり上限60km/h程度で流すという、もっともHVにとってよい燃費の出そうなシチュエーションでは、SAIが23.5km/h、HSが22.3km/h、プリウスが30.2km/hとなった。

もう少しペースが遅く、頻繁に信号停止するような市街地では、SAIが20.9km/L、HSが19.7km/L、プリウスが25.7km/Lという結果に。

平均速度8km/hという都内の渋滞路に、全車バッテリーを満充電状態で突入したところ、SAIが10.5km/L、HSが8.9km/L、プリウスが14.2km/Lとなった。やはり、プリウスは全行程で圧倒的な好数値をマーク。SAIとHSは予想以上に差が生じた。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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