売れ筋輸入車ワゴン徹底比較(3/4)

売れ筋輸入車ワゴン徹底比較
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スカンジナビアンデザインと高いスペース効率

インパネフロントシート

下記ドイツ製2モデルとは趣を異とするデザイン。センターパネル背面を空洞とした「フリーフローティング・センタースタック」によるインパネは、樹脂パネルの独特のシボがかもし出す質感にも新鮮味がある。

エクステリアのイメージのまま、ドア内張りのアッパー部も頑健な骨格を感じさせるデザインとされている。取材車両では、ブラック地にセンスのあるステッチをあしらったスポーツウェアや旅行用品を参考にしたというT-Tec素材のシートが配されていたが、やや小ぶりの、すっきりとしたデザインのシートは、見た目の若々しさもあり、着座感はソフトな中に芯のある印象で居心地はよい。こうしたスカンジナビアンテイストのデザインの演出が楽しめるのは、V50ならではである。またコンパクトなワゴンボディながら、スペースユーティリティの巧みさも光る。

後席も十分なスペースが確保されている。起こし気味のサイドウインドウと、背もたれを適度に斜めにすることで、頭まわりの広さも確保されている。小さなボディながら上手くスペースを稼いでいる。

ラゲッジルームは、奥行きは下記2台よりも劣るが、タイヤハウス以降の両サイドも荷室として使えるようになっているので、そこにゴルフバッグも横に積める。さらに、後席のダブルフォールディングが可能で、左右とも前倒しすると非常に大きなスペースが得られる。また、スペアタイヤレスにしたことでアンダーボックスを大きくしている。

さらに、下記2台がDピラーを傾斜させているのに対し、V50は垂直に近い角度として、容量を稼いでいる。また、V50のみテールゲート内側の面にクッション材が貼られている。 カーナビゲーションの設置方法も進化している。従来は固定式で、後付け感も強く、あまりよろしくなかったのだが、現在の形態では、不要なときは収めることができ、見た目にもスッキリとした。

安全装備については、全車にDSTC(横滑り防止装置)やICインフレーターダブルカーテンなどが標準装備される。また、特許を取得した独自のフロント構造により、S80並みの安全性を確保するなど、エントリーモデルながら、ボルボブランドへの期待に応える安全性を誇る。

リアシートラゲッジラゲッジカーナビフリーフローティング・センタースタック

もっとも広く使いやすいラゲッジ

インパネフロントシート

直線基調の端正なデザインのインパネは、充実した収納スペースを持ち、見切り性にも配慮するなど、非常に合理的につくられていることがうかがえる。

トレンドラインでは、オートエアコンが付かず、シート生地の質感もそれなりとなるが、このクルマがもともと素性として持つ質感は、けっして低いわけではない。

前後とも大ぶりのシートが備わり、リアシートもたっぷりとしているが、座面と背もたれの角度の関係が適切に設定されていることで、3台の中でもっとも自然な着座姿勢を得ることができる。

反面、前後に長い座面は、小柄な女性が運転する際など、腰が背もたれにちゃんと届かず、最適なポジションが取りにくいことは危惧される。

ラゲッジルームは、横幅、奥行きとも3台中でもっとも広い。フロアボードを曲げてパーテーションとして使うこともできるようになっているほか、あまり深さはないが、面積の広いアンダーボックスも備わる。

後席はダブルフォールディングが可能で、前倒しすると、非常に広くフラットなスペースを得ることができる。

安全装備では、ABSやフロントエアバッグはいうまでもなく、ESP-DSR(ドライバー・ステアリング・リコメンデーション)、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグ、むち打ち低減ヘッドレストなども、上級のスポーツラインからボトムのトレンドラインまで全車に同様に標準装備される。

リアシートラゲッジラゲッジアンダーボックスセンターコンソール

上質でドライバーオリエンテッドな空間

インパネフロントシート

ドライバーを囲むようにデザインされたインパネはアウディの特徴。整然としたレイアウトもアウディらしく、Sラインでは本アルミパネルがあしらわれ、スポーティな雰囲気を盛り立てている。

Sラインのシートは、サイドサポートを張り出したスポーツシートや、パドルシフトの付くスポーツステアリングホイール、ドアシルプレートなどが備わる。また、取材車両には、大きな開口面積を持つサンルーフも付いていた。

コンソール上のダイヤル式スイッチで操作する、カーナビその他の機能を統合した「MMI(マルチ・メディア・インターフェース)」が付くのも特徴。現状では階層の設定や使い勝手にやや改善の余地があるのだが、訊けばまもなく変更予定とのことである。

3台の中でボディサイズはもっとも大きいが、室内はあえてタイトにしつらえているように思える。とくに後席は、フロアに対してシート高が低く、このフォルムゆえ、ルーフにかけて絞り込んでいることで、それほど広くはない。どちらかというと前席重視の設定であることがうかがえる。

ラゲッジルームの視覚的な質感の高さも特筆できる。ただし、タイヤハウスに制約された横幅のままの長方形のスペースとなっているため、ここにゴルフバッグを乗せるのはあまり適さない。

フロアボードはリバーシブルになっており、汚れたときは裏返せばよい。 基本的な安全装備は全車に標準され、シートポジションに対応して展開の仕方を変える最新2ステージSRSエアバッグも設定される。2.0TFSIには、ブレーキのホールドアシストが標準装備となった 。

リアシートラゲッジラゲッジラゲッジサンルーフ

内装・装備の総評

室内は、走り以上にもとの価格がダイレクトに反映される印象で、やはりA4アバントの質感や装備類はハイレベル。V50も、2.0e Aktivグレードであれば、そこそこ上級な装備も付くし、最廉価の2.0eパワーシフトグレードでも、センスの高いスカンジナビアンデザインのインテリアはもちろんのこと、必要な装備は標準で付く。逆にゴルフヴァリアントの場合は、トレンドラインより上のグレードであれば、もう少し充実するところだが、最廉価のトレンドラインではやや不足気味。価格は安いが、オプション等で選ぶことができない装備が多いことも、知っておく必要がある。

室内空間~ラゲッジスペースのつくりについて、A4アバントはボディサイズがもっとも大きいが、このクルマが優先しているのは、あくまで前席乗員で、デザインなど優雅な雰囲気を追求したという印象。ワゴンらしい使い勝手においては、ゴルフヴァリアントがもっとも優れ、絶対的な広さの点で少々及ばないV50が、それに追随するという印象である。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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