セレナ/ステップワゴン/ヴォクシーを徹底比較 ~やっぱり売れてる!Mサイズミニバンのトップ3~(2/4)

セレナ/ステップワゴン/ヴォクシーを徹底比較 ~やっぱり売れてる!Mサイズミニバンのトップ3~
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視界の優れたボディスタイルと低燃費が特徴

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セレナのグレード構成は、標準ボディとエアロバンパーを備えたハイウェイスターに大別される。標準ボディは5ナンバーサイズに収まるが、ハイウェイスターは全長が標準ボディよりも80mm長い4770mmだ。全幅も45mm広げて1740mm。そのために3ナンバー車になる。

以前のセレナでは標準ボディとハイウェイスターで外観の見栄えがかなり違ったが、新型モデルに大きな隔たりはない。両方ともにフロントマスクには太いV字型のメッキグリルを装着する。

二段構えのヘッドランプは、上側が方向指示器、下側はLED/ハロゲンヘッドランプと区分した。このあたりは標準ボディ、ハイウェイスターともに共通化されている。

前側のピラー(柱)は細くデザインされ、斜め前方の視界を向上した。サイドウインドウの下端は、先代モデルと同様に低いから側方も見やすい。ボディ後端のピラーが太めで斜め後方の視界は少し削がれるが、ミニバンでは周囲が見やすい部類に入る。

エンジンは直列4気筒の2リッターで、価格を抑えた「S」と「B」の2WDを除くと、全車がスマートシンプルハイブリッドを搭載する。モーター機能付き発電機のエコモーターが、アイドリングストップ後の再始動、減速時を中心とした発電、エンジン駆動の支援(ハイブリッド機能)を行う。

エコモーターの最高出力は2.6馬力にとどまるから、駆動力の支援を体感しにくいが、燃費を向上させる効果がある。エコモーターを搭載した仕様のJC08モード燃費は、前輪駆動の2WDでは車両重量が1660kg以下の仕様が17.2km/Lだ。1660kgを超えると16.6km/Lになる。

エンジンの最高出力は150馬力(6000回転)、最大トルクは20.4kg-m(4400回転)とされ、2リッタークラスでは十分な性能を発揮する。

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抑制を利かせた外観デザインと1.5リッターのターボが注目される

ホンダ ステップワゴン スパーダホンダ ステップワゴン スパーダ

ステップワゴンには、セレナと同じく2種類のシリーズがある。標準ボディと、専用形状のバンパーやテールゲートスポイラーなどを備えたスパーダだ。

標準ボディは5ナンバーサイズだが、全長はスパーダが45mm長くなり4735mmになるため3ナンバー車になる。全幅はスパーダも1695mmで拡大されていない。

フロントマスクは最近のホンダ車に共通する顔立ちで、中央部は上下方向に厚みを持たせ、ヘッドランプは左右に切れ上がった形状とした。

それでもスパーダを含めてフロントマスクは柔和な表情だ。メッキグリルはダーククロームで仕上げられ、光沢を強調せずに抑制を利かせた。

サイドウインドウの下端は低めに抑えられ、前方や側方の視界を向上させている。ウインドウの上下寸法がタップリとしているから、外観は視覚的にも明るい印象に仕上がった。

エンジンは直列4気筒の1.5リッターターボを搭載する。排気量を小さく抑えることで巡航時の燃費が節約され、動力性能が必要な時はターボを働かせる仕組みだ。欧州車に多い小排気量ターボの考え方に基づく。

最高出力は150馬力(5500回転)、最大トルクは20.7kg-m(1600~5000回転)なので、ライバル2車が搭載する自然吸気の2リッターエンジンに比べると実用回転域の駆動力が少し高い。

2WDのJC08モード燃費は、標準ボディのGホンダセンシングが16.2km/L、スパーダホンダセンシングが16km/L、17インチタイヤを装着したスパーダクールスピリットが15.4km/Lになる。

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燃費性能の優れたハイブリッドの設定に特徴がある

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ヴォクシーのグレード構成は多彩だ。標準ボディと、フロント大型バンパーやリアスポイラー、サイドマッドガードなどの外装パーツを備えたZSを用意する。

ボディの大きさは、標準ボディは5ナンバーサイズに収まるが、ZSは全長が15mm伸びて4710mm、全幅は35mm広がって1730mmなので3ナンバー車になる。

外観のデザインはフロントマスクを含めて直線基調だ。ランプの部分は、上側がLEDを使ったクリアランスランプ(車幅灯)で、下側はLEDヘッドランプ(最廉価のX・Cパッケージのみハロゲンヘッドランプ)に区分され、睨みを利かせている。

ボディサイドも直線的なデザイン。サイドウインドウの下端は低めに抑えられ、視界に配慮した。

エンジンは直列4気筒の2リッターと、1.8リッターのハイブリッドを設定した。

ノーマルタイプの動力性能は、最高出力が152馬力(6100回転)、最大トルクは19.7kg-m(3800回転)とされ、2リッタークラスのエンジンでは標準的な性能だ。

ハイブリッドは先代プリウスと基本的に同じユニットで、エンジンとモーターの駆動力を合計したシステム最高出力は136馬力になる。

2WDのJC08モード燃費は、アイドリングストップを備えたノーマルエンジン搭載車が16km/Lだから、2リッタークラスのエンジンを搭載したミニバンでは平均的な数値になる。

ハイブリッドは23.8km/Lだから、同じシステムを搭載したプリウスαの26.2km/Lには劣るが、ミニバンの中では優れた数値を達成した。

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デザイン・スペックの総評

ミニバンには海外で売られる車種もあるが、セダンやSUVと違って国内の販売比率が高い。特に今回取り上げた売れ筋の3車種は、いずれも日本のファミリーユーザーに絞り込んで開発された。ターゲットが同じだから似通った部分も多く、3車種とも標準ボディとエアロパーツを備えた上級シリーズを設ける。

外観の基本デザインも似ている。標準ボディを5ナンバーサイズに抑えて、なおかつ室内を広く確保する必要があるため、天井の高さやフロントウインドウの角度も決まってくる。

さらにハイルーフミニバンは視線の位置が高く、遠方が見やすい代わりにボディ左側面の死角が広がりやすい。そこで3車種ともサイドウインドウの下端を低めに抑え、なるべく周囲が見やすいようにした。

そして上下方向に厚みのあるフロントマスクを利用して、存在感を強調している。この部分が大人しいと商用車のように見えることもあり、派手さを競うようになった。セレナは太いメッキグリルがアクセントで、ヴォクシーもヘッドランプの形状が睨みを利かせる。

その点でステップワゴンは少し大人しいが、歴代モデルを見るとマイナーチェンジで変更を行い、存在感を強めることが多く、今回も同じパターンかも知れない。

どの車種も似通って見えて個性が乏しいが、日本のユーザーの好みを追い求めた結果でもある。ミニバンの中にもシエンタのように思い切ったデザインで成功した例はあるが、全高が1800mmを超えるハイルーフモデルで同様の形状を採用すると個性が強すぎてしまうから難しい。

エンジンはセレナが2リッターのスマートシンプルハイブリッドを搭載するが、実質的な機能はノーマルエンジンに近い。そのために価格も抑えられている。

ステップワゴンは排気量を1.5リッターに縮小してターボを装着した。ヴォクシーはノーマルタイプと、本格的なハイブリッドを用意する。外観は似ているが、各車種ともメカニズムには個性を持たせた。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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