キャスト/ハスラー/N-ONEを徹底比較 ~お出かけが楽しくなる!ユニークな軽自動車~(2/4)

キャスト/ハスラー/N-ONEを徹底比較 ~お出かけが楽しくなる!ユニークな軽自動車~
ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック 画像ギャラリーはこちら

1車種で3種類のシリーズを設定して個性化を図る

ダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリックダイハツ キャスト アクティバ ボディカラー:フレッシュグリーンメタリック

「ダイハツ キャスト」は2015年9月に発売された新しい軽自動車で、3種類のシリーズが設けられていることが特徴だ。

今回取り上げるSUV風の「キャスト アクティバ」に加えて、内外装を上質に仕上げた「キャスト スタイル」、走行性能を高めた「キャスト スポーツ」がある。

キャストはまさに軽自動車の個性化に対応したラインナップをそろえており、「キャスト アクティバ」は今回取り上げる「スズキ ハスラー」に近いイメージで、またキャストスポーツは「ホンダ N-ONE」に似た雰囲気を持っている。

軽自動車は1台当たりの粗利が少ないから、ボディパネルや内装の種類を増やすのは難しい。そこでキャストは、ボディに装着する装飾、アルミホイールの形状、内装の色彩などにより、持ち味の異なるシリーズを3種類造った。さらに、この特徴を生かすためデカールを含めて内外装の見栄えを変えるオプションパーツも豊富に用意される。

これは合理的で興味深い試みではあるが、一種の“危うさ”も伴う。それは、どれが「本当のキャスト」か分からないことだ。

例えばダイハツの主力車種である「ムーヴ」や「タント」にも「標準ボディ」と「カスタム」が存在するが、「カスタム」はエアロパーツを装着した派手な仕様だから違いが分かりやすい。いわば、プレーンとトッピングの違いである。

しかし、キャストはそれぞれ違うトッピングがあるから「オススメはどれ?」と尋ねたくなる。曖昧さが災いして、キャスト アクティバよりもハスラー、キャスト スポーツよりもN-ONE、という選び方になりかねない。

とはいえ、これはあくまでイメージの話。運転感覚や実用性ではキャスト アクティバも優れたところが多い。

エンジンはノーマルタイプとターボ、駆動方式は前輪駆動の2WDと4WDを用意した。

最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)は2WDが180mm、4WDは175mmで、キャスト スタイルを30mm上まわり、路面の凹凸も乗り越えやすいというSUVの特徴を与えた。

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流行に沿ったSUV風の外観が受けて売れ行きが急増

スズキ ハスラー ボディカラー:サマーブルーメタリック ホワイト2トーンルーフスズキ ハスラー ボディカラー:サマーブルーメタリック ホワイト2トーンルーフ

ここ数年間に登場した新型車のうち、予想外といえるヒット作が「スズキ ハスラー」だろう。

2013年12月に発表された時の月販目標台数は5,000台。ところが2014年に入ると、1ヶ月に7,000~8,000台もの台数を受注する人気車となった。

にも関わらず、スズキは受注台数を公表しなかった。理由は、大量の注文を抱えて半年におよぶ納車待ちになってしまったから。そこで急遽生産ラインを増やし、2014年7月には1万4,000台以上を受注している。

ちなみに今は、各メーカーとも受注開始を前倒しするのが当たり前になった。予め顧客の注文を募り、生産計画を立ててから発売する。となれば売れ筋グレードを見誤る心配はなく、部品の調達も滞らない。

生産開始から迅速に納車を開始できて合理的だが、その代わり、納車待ちが長期化するという傾向がある。

つまり、“メーカー都合で顧客を平気で待たせる売り方”が蔓延して、なおかつ「発売後1ヶ月の受注台数が10万台」などと誇らしげに宣伝までしてしまう。待たせても増産はほとんど行わないのが現状だが、スズキは今でも「お客様を待たせるのは罪」という常識を持ち続けているのは素晴らしいことではないだろうか。

ハスラーがヒットした理由は、「実用性」と「趣味性」の両立だ。外観は近年人気を高めたSUVの手法を取り入れ、アンダーガード風の樹脂パーツも装着。ヘッドランプは丸型にデザインして愛敬を持たせた。

エンジンはノーマルタイプとターボを設定。駆動方式は2WDと4WDがある。最低地上高は2WDが180mm、4WDは175mmで、後発のキャストアクティバも同じ数値になった。

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個性的で安定感が伴うボディスタイルが特徴

ホンダ N-ONE ボディカラー:プレミアムイエロー・パールIIホンダ N-ONE ボディカラー:プレミアムイエロー・パールII

N-ONEはホンダらしいユニークな軽自動車だ。燃料タンクを前席の下に搭載するプラットフォームやエンジンはN-BOXやN-WGNと共通だが、外観を個性的に仕上げた。

全高は2WDの前輪駆動モデルが1,610mmだから、Nシリーズでは最も背が低い。

丸型ヘッドランプを備えたフロントマスク、緩やかな傾斜を持たせたリアゲートは、1967年に登場した「ホンダ N360」をモチーフにしている。N360を知っているオジサン世代の私としては、天井を低くできなかったのが少し残念だ。

現在Nシリーズが搭載するS07A型エンジンは、空間効率を高めるために前後長が短く、上下方向に高い。加えて燃料タンクを前席の下に設置したから、床も少し持ち上がる。なので天井を低くできなかった。

ホンダの軽スポーツカー「S660」がミッドシップを採用した背景にも、S07A型は背が高く、クーペの低いボンネットに収まらないという事情があったのだ。

ちなみに往年のN360の全幅は1,295mm、全高は1,345mmで、全高は全幅の104%だ。この全幅を今日の1,475mmに置き換えると、104%の全高は1,534mmになる。だからN-ONEの全高を「スズキ アルトラパン」と同等に抑えられたなら、N360の外観をかなり忠実に再現できたのではないかと思う。

もっともN-ONEの外観も個性的で上質だ。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2,520mmで、キャストアクティバよりも65mm、ハスラーに比べると95mm長い。全長は3台とも軽自動車の規格枠ギリギリの3,395mmだから、N-ONEはほかの2台に比べて、ボディの四隅に4輪を配置する形状になった。視覚的な安定感があって車内も広く見える。

エンジンはほかの車種と同様にノーマルタイプとターボを設定。駆動方式も2WDと4WDがあって選択肢は幅広い。

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デザイン・スペックの総評

今回取り上げた3台は、ボンネットが少しではあるがドライバーの視野に入る。これはとても珍しい。今日の軽自動車/コンパクトカー/ミニバンは、いずれも背が高いこともあり、ボンネットが前方に向けて傾斜しているのが普通で、セダンやSUVにもボンネットが視野に入らない車種が増えた。

すべてのドライバーがボンネットが見えることを好むわけではないが、「ボディの先端位置が分かりやすく、車線の中央を走りやすい」という点で、ボンネットが見えることはこの3台の大切な特徴だろう。

またボンネットが見えるのは、その角度が水平になるからで、そうなるとボディの中央から後方も、サイドウィンドウの下端が水平に後ろへ伸び、斜め後方や真後ろも見やすい。

このように3台とも視界が良く、ボディの四隅も分かりやすい。実用性を満たした上で外観も格好良く、優れた工業デザインといえるだろう。

ちなみに今は日本車、輸入車を問わず、側方や後方視界の悪いクルマが増えた。サイドウィンドウの下端が全般的に高く、しかも後ろに向けて持ち上げるから視界が悪化する。後退時はセダンまでバックモニターに頼るようになった。

こういったカーデザインの流れを踏まえると、今回取り上げた3台は、矛盾のないまっとうなボディスタイルに仕上げられているといえる。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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