【比較】Cクラス・3シリーズ・A4を徹底比較 ~人気のドイツ車プレミアムセダン~(2/4)

【比較】Cクラス・3シリーズ・A4を徹底比較 ~人気のドイツ車プレミアムセダン~
メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド 画像ギャラリーはこちら

コンパクトなボディながら外観は躍動的、エンジンは1.6リッターのターボを充実させた

メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッドメルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド

Cクラスはメルセデス・ベンツでは最小サイズのセダン。外観は先代モデルの路線を踏襲しながら、ボディサイドのラインを際立たせて躍動感を演出している。

フロントマスクは、新型では最廉価のC180を含めて、大きなエンブレムをグリルの内部に収めた「アバンギャルドマスク」のみになった。これは本来はクーペの顔立ちだ。セダンの基本はエンブレムをグリルの上部に立てた「エレガンスマスク」だが、今は販売戦略によって採用する車種が限られる。それでもSクラスは「エレガンスマスク」の伝統を守っており、Cクラスもオプションで対応して欲しい。ちなみにドイツでは「エクスクルーシブ」として選ぶことができる。細かいことかもしれないが、伝統あるメルセデス・ベンツでは大切な配慮だと思う。

ボディサイズは全長が4690mm、全幅が1810mm。先代モデルに比べると全長が50mm、全幅は40mmほど広がったが、日本車でいえばレクサス ISと同等でミドルサイズの範囲に収まる。今は国産のセダンも大型化されたので、Cクラスはセダン市場全体で見ても小さな部類に入る。

エンジンはすべて直列4気筒でターボを装着する。排気量は1.6リッターと2リッター。後者にはC200アバンギャルドと、動力性能を高めたC250スポーツを設定した。

今回取り上げる試乗車は、売れ筋のC180アバンギャルド(467万円)。最廉価モデルとしてC180(419万円)も選べるが、アジリティサスペンションやキーレススタートなどは、C180アバンギャルド以上でないと装着できない。装備と価格のバランスが取れた仕様になっている。

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メルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッドメルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッドメルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッドメルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッドメルセデス・ベンツ C180 アバンギャルド ボディカラー:ヒヤシンスレッド

3シリーズはBMWの中心的な存在でエンジンの選択肢も豊富にそろえた

BMW 320i スポーツBMW 320i スポーツ

最近のBMWは選択肢を大幅に増やした。3シリーズだけでもセダン、ワゴンのツーリング、ホイールベースを伸ばした車内の広い5ドアハッチバックのグランツーリスモがある。直近では3シリーズセダンとホイールベースの等しい4シリーズのクーペ、カブリオレ、グランツーリスモより背の低い5ドアのグランクーペも用意した。SUVも3シリーズと同じホイールベースでX3、新しいX4も選べる。

車種を増やした背景にはBMWの売れ行きを伸ばす狙いがあり、特に3シリーズグランツーリスモは、広い室内を求めるユーザーも獲得しそうだ。

ただし選択肢が増えるとブランドイメージが曖昧になりやすい。そこで今まで以上に重要になるのが、走りの良さを追求し続けるセダンだろう。

メルセデス・ベンツ Cクラスのライバル車となる3シリーズは、1970年代の中盤から日本で販売されている。Cクラスの前身となるメルセデス・ベンツ190の発売は1980年代に入ってからなので、3シリーズは過去を振り返ってもBMWの求心力になる存在だ。

現行モデルの外観は後輪駆動の象徴ともいうべきボンネットの長いデザインが特徴。全長は4625mm、全幅は1800mmだから、運転のしやすいミドルサイズに収まる。

エンジンはすべてターボで、直列4気筒の2リッターは320iと高性能版の328i、直列6気筒の3リッターをベースにしたハイブリッド、さらに2リッターのクリーンディーゼルがある。エンジンの品ぞろえも多彩だ。今回は320iスポーツ(504万円)を取り上げる。

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BMW 320i スポーツBMW 320i スポーツBMW 320i スポーツBMW 320i スポーツBMW 320i スポーツ

外観のデザインは大人しいが4WDを多彩にそろえて走行性能を高めた

アウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバーアウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバー

一般的なブランドイメージをいえば、メルセデス・ベンツは高級車の代表、BMWはスポーツ指向で性格が分かりやすい。しかしアウディは曖昧な印象を受ける。

逆の表現をすれば、「豪華指向かスポーティーか」という上級車種の古典的な価値観に当てはまらないところが、アウディの魅力だろう。外観の存在感もメルセデス・ベンツほど強くない。

駆動方式は、メルセデス・ベンツとBMWのセダンが今では個性的な後輪駆動を採用するのに対し、アウディは一般的な前輪駆動だ。

その代わりアウディは4WDのクワトロを幅広い車種に採用して、雪道や悪天候時の走行安定性を高めた。大人しい外観と相まって、「街中で目立ちたくはないが、機能の優れたクルマに乗りたい」と考えるユーザーの支持を得ている。運転感覚や内装の造りも同様で、高級感やスポーツ性はあまり強調されず、リラックスできる雰囲気に仕上げたところがアウディの特徴だ。

今回取り上げたのはA4。日本でアウディファンを増やしてきた基幹車種になる。選択肢は豊富で、セダン、ワゴンのアバント、アバントをベースにしたSUV風のオールロードクワトロもある。

試乗したグレードはA4セダン2.0TFSIクワトロ(538万円)。4WDを備え、エンジンは直列4気筒2リッターのターボだが、前輪駆動の2.0TFSIよりも動力性能が高い。ボディサイズは全長が4720mm、全幅は1825mm。比較するライバル2車の全長は4700mm以内に収まるので、A4はサイズが少し大きい。(試乗車はS lineパッケージ装着車、全長は4730mmとなる)

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アウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバーアウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバーアウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバーアウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバーアウディ A4 2.0 TFSI クワトロ ボディカラー:キュベシルバー

デザイン・スペックの総評

最近は国産セダンもボディを拡大したので、今回取り上げた3車種は比較的運転がしやすい。それでも日本の道路環境を考えると、さらに小さなアウディ A3やメルセデス・ベンツ CLAなどが適している。

外観で注意したいのは、いずれの車種も以前のモデルに比べてサイドウインドーの下端が高く、側方や後方の視界が良くないこと。クルマに潜り込んだ感覚に陥りやすい。

そこで座る位置を高めに調節したいが、Cクラスは、座面の前方を持ち上げて着座姿勢を安定させようとすると、ヒップポイントを十分に高められない。

今日のセダンは輸入車、日本車を問わず全般的に視界が悪く、後ろを振り返っても後方がほとんど見えないため、後退時にはバックモニターやサイドミラーに頼る傾向が強い。安全運転では、車両の周囲に潜む危険を早い段階で発見することが大切だから、今日のセダンのデザインは、進化する安全装備との間に矛盾を生じさせている。

一方、燃費と環境性能は向上した。今回試乗した3車種は小排気量のターボを搭載。JC08モード燃費はメルセデス・ベンツ C180アバンギャルドが17.3km/L、BMW 320iスポーツが16.4km/L、アウディ A4 2.0TFSIクワトロが13.6km/Lになる。

アウディ A4 2.0TFSIクワトロは高出力のターボを搭載して、最大トルクは35.7kg-m(1500~4200回転)。メルセデス・ベンツ C180アバンギャルドの25.5kg-m(1200~4000回転)に比べると140%に達して、4WDのクワトロも搭載するが、燃費数値は21%しか下がっていない。いずれの車種も甲乙付け難い高効率を実現させている。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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