日欧上級Cセグメント 徹底比較(1/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
今回は日欧のCセグメントの上級ハッチバック車の最新事情を見ていこう。トヨタからは、オーリスに続いてブレイドが発売されたばかり。
ブレイドは、オーリスのコンセプトをさらに発展させ、クラウンやマークXからの乗り換えユーザーをターゲットに開発された高級ハッチバック車だ。日本の同クラスのハッチバック車としては前代未聞の2.4Lエンジンを搭載し、さらに内外装を高級に見えるように仕上げ、リアにダブルウィッシュボーンサスを奢っている。価格帯も国産ハッチバック車としては割高感のある設定で、ほとんどマークXと肩を並べる勢いだ。
そして、ブレイド誕生とほぼ時を同じくして、このクラスのハッチバック車の世界標準といえるゴルフには、ブレイドとは正反対のようなアプローチが見られた。GTグレードに代わって、1.4Lの直噴エンジンにスーパーチャージャーとターボチャージャーというふたつの過給機が組み合わせることで低燃費と高出力を両立したという新開発のパワーユニットを搭載した「GT TSI」がラインアップされたのだ。革新的な同エンジンは、クルマのあり方に革命をもたらすだろうか?もちろん、ゴルフが長らく評価されている高い走行性能や、優れた居住性も健在だ。
フォーカスは、日本での認知度はいまひとつという感は否めないところだが、ヨーロッパでは非常にメジャーな存在である。1998年に登場した初代フォーカスは世界で400万台以上を販売する大ヒットモデルとなった。そして2代目フォーカスも非常に好調だ。2006年の車種別販売台数をみると、オペル・コルサに次ぐ2位をマークしている。なんと、日本のイメージとは裏腹に、ゴルフ(同3位)よりも売れているのだ。そして、欧州フォード車のGHIAというと、今回の企画にもってこいの高級仕様である。
それぞれのモデルの仕上がりはいかがなものか?そして、注目のブレイドはこれらフォルクスワーゲンとフォードの主力モデルに比べてどう位置づけられるのか、検証していきたい。
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