アクセラスポーツ・ゴルフ・インプレッサスポーツを徹底比較 -居住性や走行性も満足な5ドアハッチバック-(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
日本車が実用指向に偏る中でミドルサイズの5ドアハッチバックは趣味性も併せ持つ
輸入車の売れ行きが軒並み好調だ。背景には魅力的な車種が増えたこと以外に、クルマ好きに受ける日本車が減ったこともある。
今では新車販売されるクルマの約40%が軽自動車。コンパクトカーの売れ行きも好調で、日本車の品ぞろえが実用指向に偏った。趣味性を重視した日本車もあるが、全般的にサイズが大きく価格も高い。
加えて日本車には小排気量のガソリンターボ、クリーンディーゼルターボなど、運転の楽しさと優れた燃費性能を兼ね備えたエンジンが少ない。「環境性能ならハイブリッド」と硬直化したことも、クルマ好きには面白くないところだ。
その一方で輸入車には新鮮な車種が多い。小排気量のガソリンターボやクリーンディーゼルターボが豊富で、衝突回避の支援機能も急速に進歩した。
この輸入車の動向は、日本のクルマ好きには寂しい。日本車ではターボがディーゼルを含めて古くから普及しており、1980年代にはファミリア、サニー、シャレードなど(すべて過去のクルマだが)に搭載されていた。今は軽自動車のターボが多く、装備の違いを補正すれば3~7万円で装着できる。衝突回避の支援機能も、普及の開始は日本車の方が輸入車よりも早かった。
それなのに小型&普通車は近年の進歩が滞りがち。欧州車を中心とした輸入車勢に追い抜かされようとしている。
この進化した輸入車の象徴がフォルクスワーゲン ゴルフだろう。小排気量のターボを搭載して安全装備も充実する。迎え撃つ日本車はマツダ アクセラスポーツとスバル インプレッサスポーツだ。いずれもミドルサイズの5ドアハッチバックで、居住性や積載性が優れ、運転感覚も楽しい。日本車が実用指向に偏る中で、手軽さと趣味性を兼ね備えた数少ない選択肢となっている。
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