人気絶頂の実用派軽自動車、タント・スペーシア・N BOXを徹底比較(2/4)

人気絶頂の実用派軽自動車、タント・スペーシア・N BOXを徹底比較
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全高が1,700mmを超える背の高い軽自動車。その草分け的な存在で各種の機能が充実

ダイハツ 新型タントダイハツ 新型タント

全高が1,700mmを超える軽乗用車として最初に登場したのが、2003年に発売されたダイハツの初代タントだ。これがヒット作になり、その後も力の入った開発が行われている。 2代目タントでは、左側にスライドドアを装着。ピラー(ルーフを支える柱)をスライドドアに内蔵して、前後ドアを両方とも開けばワイドな開口部が得られる。

2013年10月に登場した現行タントでは、右側ドアもスライド式に変更された。前面衝突時にはボディの右側に大きな力が加わるので、右側のスライドドアは左側のようなピラーを内蔵したタイプではないが、 開閉時にドアパネルが外側へ大きく張り出すことはない。両側ともに乗降性が優れている。 外観は、スライドドアを備えた背の高い軽自動車の典型だ。フロントウィンドウを前進させてボンネットを短く抑え、室内を広く確保した。

グレードは標準ボディと、エアロパーツを備えた上級のカスタムに大別される。カスタムにはターボエンジンを搭載するRSも用意されている。 試乗車は、標準ボディで売れ筋のX・SA(135万円)。割安な価格設定も特徴だ。グレード名の末尾に「SA」の付いたモデルは、スマートアシストを標準装備。

時速4~30kmで作動する赤外線レーザーを使った衝突回避の支援機能を備え、横滑り防止装置もセットして価格上昇を5万円に抑えた。少ない出費で高い安全性が手に入る。 そして、ノーマルエンジンを搭載したX・SAのJC08モード燃費は28km/L。アイドリングストップを含めて各種の低燃費技術を備え、背の高い高機能な軽自動車でありながら燃料の消費量は少ない。

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広い室内空間とスライドドアを備えながら、燃費性能や衝突回避の支援機能も充実

スズキ スペーシアスズキ スペーシア

スズキ スペーシアは、先代(2代目)タントとほぼ同時期にデビューしたスズキ パレットの後継車種だ。 2代目タントと違ってパレットの売れ行きはいまひとつ伸びず、車名をスペーシアに変えた経緯がある。

それだけに、スペーシアは売れ筋路線をしっかりと押さえた。両側にスライドドアを備えたボディスタイルが特徴で、外観はパレットに似ているが、ボディの上に向けた絞り込みを減らしている。 フロントウィンドウの位置も前進させ、外観を直線基調の「箱型」に近付けている。 背の高いボディによって車内は広く、シートアレンジも多彩。基本的な機能はパレットと同様だが、広々感が増してミニバン風の軽自動車となった。

グレードは、標準ボディとエアロパーツを備えた上級のカスタムを設定。エンジンはノーマルタイプとターボの2種類を選択できる。カスタムだけでなく、標準ボディにもターボのTを用意したことが特徴だ。 燃費性能も良好。標準ボディのノーマルエンジン搭載車のJC08モード数値は29km/Lに達する。試乗車は標準ボディのX(132万3,000円)で、スペーシアの買い得グレードに位置付けられる。

時速5~30kmで作動する赤外線レーザーを使った衝突回避の支援機能を用意することにも注目したい。このレーダーブレーキサポート装着車の価格上昇は、横滑り防止装置と併せて4万2,000円だから、低価格で優れた安全性が得られる。 広い室内を確保しながら、低燃費と安全性にも配慮したことがスペーシアの特徴だ。

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全高が1,700mmに達するボディと 床の低い荷室により、積載性を徹底追求

ホンダ N BOXホンダ N BOX

2011年の末に登場して、一躍人気車となったのがホンダ N BOXだ。プラットフォームは新開発され、フィットと同様に燃料タンクをフロントシートの下に搭載する。この方式でボディ後部の床を低く抑えた。 全高は1,780mmに達するため、室内高には十分な余裕があって自転車も積みやすい。このプラットフォームはN ONEとN WGNにも用いられている。

外観はまさに「ミニバンスタイルの軽自動車」。両側スライドドアを装着し、全高が1,780mmと高い上にボンネットは短く抑えた。 ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は、前輪駆動の軽自動車では最長の2,520mm。ボディ形状はワンボックスワゴンにきわめて近い。フロントマスクにも厚みがあり、外観を見た時の存在感も強い。

グレード構成は、標準ボディとカスタムの2種類に分かれる。エンジンはノーマルタイプとターボを選択可能だ。N BOXは標準ボディにも「Gターボパッケージ」というターボ車が設定されている。

試乗車は、標準ボディにノーマルエンジンを搭載したG・Lパッケージ(136万円)で、N BOXの買い得グレードだ。 JC08モード燃費は、標準ボディのG・Lパッケージが24.2km/L。ライバル2車に比べて燃費数値は下まわるが、アイドリングストップを装着して渋滞時の燃料消費量を節約しやすい。 全高が1,700mmを超える軽自動車では、車内の広さと荷室の優れた使い勝手が特徴とされているが、N BOXは特にこの傾向が強い。

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デザイン・スペックの総評

ダイハツ 新型タント、スズキ スペーシア、ホンダ N BOX。すべての車種の全高が1,700mmを上まわり、両側にスライドドアを装着している。 全長の3,395mmと全幅の1,475mmは同じ数値だから、外観も似通った印象だ。それでも全高は異なり、最も背が高いのは1,780mmのN BOX。次いで1,750mmのタント、1,735mmのスペーシアとなる。 ホイールベースは2,520mmのN BOXが最も長く、2,455mmのタント、2,425mmのスペーシアと続く。

外観上の特徴として注目されるのは、新型タントの左側に装着されるピラーを内蔵したスライドドア。前後のドアを開くと1,490mmに達する大開口が得られる。 安全装備は、新型タントとスペーシアが低速域で作動する衝突回避の支援機能を幅広いグレードに設けた。この機能を加えると横滑り防止装置もセットで装着される。 N BOXは2013年12月初旬時点で衝突回避の支援機能を採用していないが、新型車のN WGNは「あんしんパッケージ」の名称で赤外線レーザー方式を設けた。 今後はN BOXにも追加採用されるだろう。このように取り上げた3車種の安全装備は、コンパクトカーの平均水準を上まわるほど高められている。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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