決定版!魅力的なドイツセダン3台 徹底比較(2/4)

決定版!魅力的なドイツセダン3台 徹底比較
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後輪駆動らしい長いボンネットと1800mmに抑えた全幅が特徴で、エンジンは高性能と低燃費を両立させている

BMW 328iBMW 328i

フォーマルで居住性に優れたセダンボディと、スポーツカーを感じさせる走りの融合。それが40年近くにわたるBMW3シリーズの魅力だ。

走りの良さには運転を楽しむだけでなく、万が一の時には高い危険回避性能を発揮して、安全なドライブを約束することも含まれる。このテーマを明確に表現したのが、ボンネットの長い「ロングノーズ」の外観デザインだろう。

視覚的にはスマートで走りのイメージを強め、機能的には前後輪の重量配分を50:50(車検証の記載値は780:780kg)としている。

一般的な重量配分は、後輪駆動車が55:45、前輪駆動車が60:40くらいだから、3シリーズはとてもバランスが良い。

ホイールベースは現行型になって50mm拡大されて2810mmと長いが、全長は4625mmに抑えられている。4輪がボディの四隅に踏ん張る安定したデザインとなった。

全幅を1800mmにとどめたことにも注目。5.4mの最小回転半径と相まって、2リッタークラスのエンジンを搭載した輸入セダンの中では取りまわし性が良い。

試乗した328iスポーツのエンジンは、直列4気筒の2リッターにツインスクロールターボを装着したタイプになる。最高出力は245馬力(5000回転)、最大トルクは35.7kg-m(1250~4800回転)。3.5リッターのノーマルエンジン並みだが、アイドリングストップも採用され、JC08モード燃費は15.2km/L、10・15モード燃費なら15.6km/Lと優秀だ。

2リッターエンジンにアイドリングストップを組み合わせたセレナと同等の数値だから、ドイツ車に不利な日本の燃費基準で測ったことも考えれば、高い動力性能と低燃費を高次元で両立させたことになる。

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メルセデスベンツらしい重厚な外観と高性能を発揮するターボを装着した1.8リッターエンジンの搭載に注目

メルセデス・ベンツ C250メルセデス・ベンツ C250

今ではメルセデスベンツもSUVなど品ぞろえを充実させたが、中高年齢層のクルマ好きにはセダンが本命だ。

理由は2つある。ひとつはメルセデスベンツのセダンが高級車らしい落ち着いた雰囲気を備えること。

2つ目は低重心でボディ剛性を確保しやすく、優れた走行安定性と乗り心地を両立していることだ。

セダンは視覚と運転感覚の面で質を高め、メルセデスベンツのイメージに合致する。従って今でもメルセデスベンツではセダンとその派生型になるワゴンが高人気。最小サイズのCクラスは日本の街中でも運転がしやすい。

試乗車はC250ブルーエフィシェンシーアバンギャルドにAMGスタイリングパッケージを加えた仕様だが、全長は4640mm、全幅は1780mmに収まる。最小回転半径は5.1mで、数値はカローラアクシオと同じ。小回り性能も優れる。

そしてコンパクトなCクラスといえども、外観は上級のEクラス、最高峰のSクラスにも通じるデザイン。これもユーザーにとっては大きな魅力だ。

特にフロントマスクは存在感が強く、アバンギャルドではメルセデスベンツの大径エンブレムを中央に据える。

エンジンは、C250を名乗るものの、現行型では1.8リッターにターボを装着したタイプを積む。エンジン本体はC180/200と同じだが、最高出力は204馬力(5500回転)、最大トルクは31.6kg-m(2000~4300回転)まで高めた。国産車では3リッターのノーマルエンジンに匹敵する。

一方、アイドリングストップも装着されてJC08モード燃費は13.2km/L、10・15モードは13.8km/L。2.4リッターエンジンを積んだ国産セダンを上まわる数値だから、輸入車としては立派だ。

メルセデス・ベンツ C250メルセデス・ベンツ C250メルセデス・ベンツ C250メルセデス・ベンツ C250メルセデス・ベンツ C250

飽きのこないシンプルで機能的な外観は、燃費性能の優れた1.4リッターのTSIエンジンにピッタリとマッチする

フォルクスワーゲン パサートフォルクスワーゲン パサート

3ナンバー車の税額が高かった1989年までは、「2リッターエンジンでどこまでパワーを出せるか」にワクワクした。それが今は逆だ。「小さなエンジンでどれだけ大きなクルマを動かせるか」に興味を持つ。

発端は先代フォルクスワーゲンゴルフが搭載した1.4リッターのTSIエンジン。排気量を小さく抑えて通常走行時の燃費を向上させ、必要な時だけターボで過給する。現行ゴルフでは1.2リッターも登場。「燃費の良い小さなエンジン」に、賢い印象を抱くようになった。

その結果が「小さなエンジンでどれだけ大きなクルマを動かせるか」だ。

その象徴が2011年に大幅な改良を受けた現行パサートだろう。全長が4785mm、全幅が1820mmのボディは、全高も1490mmに達して視覚的なボリューム感が強い。3シリーズやCクラスに比べると、ひとまわり大きい。

そこに積まれるのが1.4リッターのターボ。力不足が心配されるが、ATの7速DSGと相まって良く走る。動力性能は最高出力が122馬力(5000回転)、最大トルクが20.4kg-m(1500~4000回転)。国産車なら2リッタークラスだが、7速ATとあって加速性能も十分だ。

燃費はアイドリングストップの採用もあって、10・15モード燃費が18.4km/L(本稿執筆時点でJC08モードは未発表)。1.8リッターエンジンを積んだ5ナンバーセダンのプレミオ&アリオン並みになる。

フロントマスクは今日のフォルクスワーゲンのトレンドでシンプルに仕上げた。従来の認識なら「大柄なセダンなのに存在感が弱い」などと言われただろうが、1.4リッターの排気量と優れた燃費を念頭に置くと、賢そうなクルマに思えてくる。

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デザイン・スペックの総評

今回の3車は機能とデザインの関係が明快だ。ブランドの伝統や薀蓄を知らない人が見ても、3シリーズは速くて運転が楽しそう、Cクラスは豪華で快適、パサートは広くて使いやすいという具合に、外観から各車の特徴を想像できると思う。

外観を見て、シートに座り、さらに運転して、それぞれの印象がピッタリと符合する。これは優れたクルマの条件で、3車にも備わっている。

個別に見ると、フルモデルチェンジされた3シリーズが最も注目される。取り回し性に影響する全幅は変えず、ホイールベースを伸ばして後席の居住性を向上。燃費は24%と大幅に改善した。ボンネットの長いスポーティセダンという位置付けに変化はないが、様々な部分で効率の向上を図り、一気に進化させている。

Cクラスは現行型へのマイナーチェンジで各部を洗練。1.8リッターのターボを充実させ、アイドリングストップも加えて環境性能を高めた。発売後の改善で地道に進化させる手法は、メルセデスベンツの定番だ。

パサートは、環境性能の向上を狙った小排気量ターボの代表格。低燃費で実用的というパサートの機能をさらに高めている。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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